2009年04月02日(木)
『東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編』
『東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・キーワード編』
菊地 成孔・大谷 能生 著,文藝春秋 刊(文春文庫)
上巻にあたる『歴史編』を読み終えて,下巻の『キーワード編』を読み始めたところ・・・。
書名には「アルバート・アイラー」の名前があるけれども,彼の音楽について触れられているページはほんのわずか。ミュージシャンとして最も多くのページが割かれているのは,Miles Davis。
サブ・タイトルは「ジャズ講義録」となっているが,内容は近・現代の商業音楽全般にわたっていて,ブルースやソウル・ファンクなど黒人音楽のファンにも十分楽しめる・・・というより必読の書・・・と言っていいかもしれない。
これを読んで,昔,モダン・ジャズを聞いて「わかりにくい」と感じた理由がわかったような気がした・・・(^_^;)
講義が始まって最初にサンプルとして流される音源は,同じ1927年に録音された Blind Willie Johnson "Dark Was The Night, Cold Was The Ground" と Hoagy Carmichael "Washboard Blues" の聴き比べ。
『キーワード編』で最初に取り上げられるのも,「ブルース」。ゲスト講師として ↓ の編著者である飯野友幸さんが招かれている。
◎ 『ブルースに囚われて―アメリカのルーツ音楽を探る』 飯野 友幸 編著,信山社 刊
↑ には,Ollie Nightingale "Sweet Surrender" などの解説も書いておられる高橋誠さんの「ブルースの歌詞−−その主題と特徴」という文も収録されていて,黒人音楽全般のファンにオススメの本。
講義中に「教科書」として指定されている ↓ は,図書館で予約済み。
● 『憂鬱と官能を教えた学校』 菊地 成孔・ 大谷 能生 著,河出書房新社 刊
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2009年4月2日 19時53分
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2009年04月01日(水)
Luther Ingram "I've Been Here All The Time / If Loving You Is Wrong I Don't Want To Be Right" [KENT CDKEND 315]
1. Ain't That Loving You (For More Reasons Than One)
2. You Were Made For Me
3. Oh Baby,You Can Depend On Me 4. My Honey And Me 5. I'll Just Call You Honey 6. Since You Don't Want Me 7. Missing You 8. I'll Love You Until The End 9. Be Good To Me Baby 10. Pity For The Lonely 11. To The Other Man 12. Ghetto Train
13. (If Loving You Is Wrong) I Don't Want To Be Right 14. I'll Be Your Shelter (In Time Of Storm) 15. Always 16. Dying & Crying 17. Help Me Love 18. I'm Trying To Sing A Message To You 19. I Remember {{ I'll Love You Until The End (version 2) }} 20. Love Ain't Gonna Run Me Away 21. I Can't Stop
Luther Ingram がリリースした4枚の LP のうち,1枚目(1.〜 12.) と2枚目(13.〜 21.) を2on1にした CD。
既発のシングル集2枚と重複していないのは3曲(16. 18. 19.) だけ。
● "Pity For The Lonely: The Ko Ko Singles Vol. 1" [KENT CDKEND 279]
● "I Don't Want To Be Right: The Ko Ko Singles Vol.2" [KENT CDKEND 292]
ただし,The Ovations の中途半端な編集盤とは違い,シングルとアルバムというはっきりとしたポリシーがあるので,まだ納得できる。(KOKO 時代の作品リスト → L_Ingram.xls )
また,シングル集の1枚目に収録されていた初期の New York 録音などは貴重な音源ではあっても,個人的には,あまり繰り返して聴きたくなるようなサウンドではなかったが,この CD に収録されている楽曲は,ど真ん中のサザン・ソウルそのもの。
'60 年代ほど泥臭くはなく,'70 年代後半ほど洗練されてもいない・・・という微妙なバランスのサウンドをバックに歌う,Luther Ingram の中性的な甘い歌声がたまらない。
シングル集では1枚目と2枚目に分かれて収録されていた 2. と 3. が続けて聴けるため,
2. Sam Cooke のカバーにしては,サム・クックしてないなぁ・・・(?_?)
3. なんや,やっぱりサム・クックか・・・(^_^)v
という楽しみ方ができるのも,Sam Cooke ファンとしてはうれしい・・・(^_^;)
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2009年4月1日 19時43分
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2009年03月25日(水)
The Falcons "I Found A Love" [RELIC 7012]
1. I Found A Love [Lupine 103, 1962] -W.P.
2. She's My Heart's Desire [Lupine 109, 1962] -B.M.
3. You Must Know I Love You [Flick 008, 1959] -J.S.
4. Oh Baby [Atlantic 2207, 1963] - S.M.
5. You're On My Mind [Lupine 003, 1965] -W.P.
6. Let's Kiss And Make Up [Atlantic 2179, 1963] -W.P.
7. Feels Good [Unreleased, 1960] -M.R.
8. Lonely Nights[Lupine 124, 1964] -S.M.
9. Take This Love I Got [Atlantic 2179, 1963] -W.P.
10. That's What I Aim To Do [out-take of Flick 008, 1959] -J.S.
11. Anna [Lupine 003, 1965] -W.P.
12. What To Do [Lupine 109, 1962] B.M.
13. Fine Fine Girl [Atlantic 2207, 1963] -S.M.
14. Part Time Love [Unreleased, 1961] -W.P.
15. Has It Happened To You Yet [Lupine 124, 1962] -S.M.
16. Billy The Kid [Unreleased, 1961] -W.P.
-リード W.P.: Wilson Pickett, B.M.:Bennie McCain, J.S.: Joe Stubbs, M.R.: Mack Rice,S.M.: Carlis "Sonny" Monroe
オリジナルの "I Found A Love" を聴きたくなって久しぶりにこの CD を引っ張り出し,ライナーノート(Donn Filete and Marv Goldberg) を見ていたら,1963年の春には Eddie Floyd や Wilson Pickett がソロ活動に興味を持ち始めたためにグループとしての The Falcons は消滅状態にあったが,... Bob West still wanted to work the Falcons as a group, so, around April, 1963, notified another group he handled, the Fabulous Playboys, that from now on they would become the Falcons. とあった。
そうすると,"Apollo Saturday Night" に出演している The Falcons のリードは,The Fabulous Playboys の Carlis "Sonny" Monroe ...?
あわててネット上で調べてみると,どうやらそうらしいし,『Soul City U.S.A. 無冠のソウル・スター列伝』鈴木啓志著(リトル・モア刊) の p.198- に,詳しい経緯が書いてあった。
一度は目を通しているはずなのだが,・・・(^_^;)
"Apollo Saturday Night" はなかなか CD 化されなかったために,LP を手放すことができず,その日本盤解説(本家義文) には「リード・ヴォーカルは恐らくジョー・スタッブスだと思います」と書かれてあったのが,そのまま刷り込まれていたようです・・・m(_ _)m
もちろん,その解説の書かれた '75 年にはまだ表題のアルバムなどはリリースされていなかったわけで,また,今現在の情報も,将来,未発表テープなどが発掘されて修正される可能性もあるわけですが・・・。
何事も鵜呑みにするのは良くない・・・ということで・・・m(_ _)m
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2009年3月25日 22時30分
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2009年03月22日(日)
Rita Coolidge "Rita Coolidge / Nice Feelin'" [A&M/BGO BGOCD846]
1. That Man Is My Weakness 2. Second Story Window 3. Crazy Love 4. The Happy Song 5. Seven Bridges Road 6. Born Under A Bad Sign 7. Ain t That Peculiar 8. (I Always Called Them) Mountains 9. Mud Island 10. I Believe In You
11. Family Full Of Soul 12. You Touched Me In The Morning 13. If You Were Mine 14. Nice Feelin 15. Only You 16. Know And I Know 17. I ll Be Here 18. Better Days 19. Lay My Burden Down 20. Most Likely You Go Your Way (And I ll Go Mine) 21. Journey Through The Past
Rita Coolidge のソロ第1作(1.〜 10.) と第2作(11.〜 21.) を2on1にした CD。
どちらも1971年にリリースされ,以前,日本では CD 化されたことがあったが廃盤になっていてプレミア価格がついていたアルバム。1st は中古ショップで発掘済みで,2nd は図書館のライブラリにあったものを保存してあったが,今回の CD には,Digitally Re-mastered という表示があり,日本盤 CD よりは良い音になっているようだ。ライナーノートも丁寧でレコーディング・データもきっちり掲載されている。
Memphis でセッション・ボーカリストとして数多くの仕事をこなし,Delaney & Bonnie のレコーディングで共演した Leon Russell に誘われて Joe Cocker の Mad Dogs & Englishmen に参加し,"Superstar" をソロで歌ったことによって注目を浴び,A&M と契約してソロ・アルバムをリリースするようになった。
1作目の "Rita Coolidge" は,セッション・ボーカリストの時代にコーラスとして協力したミュージシャンたちがレコーディングに参加しており,そのメンバーは豪華絢爛そのもの。
David Anderle という人物がプロデューサとしてクレジットされているが,実際にスタジオで音作りの中心となったのは,ストリングスやホーンのアレンジも担当している Booker T.Jones のようだ。キーボードだけでなく,曲によってはベースも弾いている。ただ,Otis Redding の "The Happy Song" のアレンジだけは,ちょっと懲りすぎか?
1作目をリリースした後のプロモート・ツアーでバンドとして採用されたのが,Criteria Studios in Miami のハウス・バンドとしての仕事を終えたばかりの The Dixie Flyers。元々 Memphis で Sounds of Memphis Studio のハウス・バンドだった連中だが,Jerry Wexler に引き抜かれて Florida に向かい,その後 Los Angels に来ているわけだから,移動の交通費だけでもかなりの額だったのでは・・・(^_^;)
ただし,その中心だった Jim Dickinson は Miami に残り,やがて Memphis にもどったようで,2作目のレコーディングには参加していない。代わりにギタリストとして参加し,曲も提供しているのが,Leon Russell と Asylum Choir を組んでいた Marc Benno。
2枚とも素晴らしい内容の作品なのにセールス的には大した結果を残せなかったけれども,A&M というレーベルは我慢強く気長に彼女にレコーディングを続けさせ,Kris Kristofferson とのデュエットがヒットした後,ソロでもヒット作を出している。そのアルバムも2on1としてリリースされていて,注文済み。
○ "Anytime...Anywhere / Love Me Again" [Raven ]
3作目 "The Lady's Not For Sale" や,4作目 "Fall into Spring" なども引き続きリイシューをお願いしたい。特に,4作目では Donnie Fritts & Troy Seals の名曲 "We Had It All" を歌っているので・・・m(_ _)m
一部の曲は,↓ のベスト盤に収録されているのだが・・・。
◎ "Delta Lady: The Rita Coolidge Anthology[Japanese] (2 CDs)" [A&M/Universal UICY-1250]
↑ の日本盤では,米盤 Disc II - 17. Something Said Love が削除され,8. Don't Cry Out Loud (あなたしか見えない) が挿入されている。
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2009年3月22日 20時38分
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2009年03月21日(土)
Various Artists "Apollo Saturday Night" [Atlantic/Collectors' Choice CCM-998]
The Falcons
1. I Found a Love 2. Alabama Bound
Otis Redding
3. Pain in My Heart 4. These Arms of Mine
Doris Troy
5. Misty 6. Say Yeah
Rufus Thomas
7. Rockin' Chair 8. Walking the Dog
The Coasters
9. 'Tain't Nothing to Me 10. Speedo's Back in Town
Ben E.King
11. Groovin' 12. Don't Play That Song (You Lied) 13. Stand by Me
All - Finale
14. What'd I Say
その昔は,アポロ劇場でのライブ盤と言えば,James Brown "Live at the Apollo" の次にあげられるのが,このアルバムだった。それほどの名盤とされていたのになぜかなかなか CD にならず不思議に思っていたのだけれども,やっとリイシューされた。
Jeanie Grenne [CCM-996],Marlin Greene [CCM-997] に続いて,Collectors' Choice Music というレーベルからリリースされている。半年ほど前から i-Tunes では入手可能だった ようだが,これは CD。
1963年11月16日に行われた the midnight show at the Apollo の実況録音盤。演奏しているのは,同じ年の1月に Sam Cooke のバックを務めた King Curtis のバンド。まだ Capitol に所属していた時代で,クレジットは無いが Ray Lucas がドラムで Billy Butler と Cornel Dupree がギター,キーボードは Paul Griffin,ベースは Chuck Rainey あたりか?
もし,当時のテープが残されていれば,Rhino handmade あたりからとっくに完全版がリイシューされていたはずだが・・・。
ラストの全員でのフィナーレ "What'd I Say" がわずか2分弱でフェイド・アウトしてしまうのはいかにも物足りないし,Otis Redding がバラード2曲だけというのも不自然で,いくらデビューしたばかりの新人で出番が少なかったとしてもバラード以外のジャンプ・ナンバーも歌っていたのではないか? また,Doris Troy がヒット曲の "Just One Look" を歌っていないわけがないとも思うが・・・?
1曲目の The Falcons から観客の盛り上がりは尋常でないが,全体を通しても,この "I Found A Love" が最もディープかもしれない。すでに Wilson Pickett はおらず,Eddie Floyd も Sir Mack Rice も抜けた後で,リードは Joe Stubbs らしいが,十分すぎるくらいディープな熱唱。昨年亡くなった弟の Levi Stubbs にも決してひけをとっていない Carlis "Sonny" Monroe ?。Detroit 出身だが,2曲目の "Alabama Bound" はゴスペル・ジャム風のゴキゲンなダンス・チューン。
続く,Otis もすでに貫禄十分で観客の反応も上々。上手く編集されてはいるけれども,2曲の間にアップ・テンポの曲を歌っていたのではないかという気がして仕方が無い・・・。
何とか当時のテープを発掘していただき,完全な形での CD 化を期待したいが,無理だろうか ?
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2009年3月21日 08時36分
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2009年03月20日(金)
Marlin Greene "Tiptoe Past the Dragon" [Elektra/Collectors' Choice CCM-997]
Jeanie Greene の CD に続いてリイシューされた,彼女の夫であった Marlin Greene の唯一のソロ・アルバム。
Marlin Greene と言えば,Percy Sledge "When A Man Loves A Woman" を Quin Ivy と共同でプロデュースし,Quinvy や Muscle Shoals Sound のスタジオでエンジニアやプロデューサとして活動しながら,Eddie Hinton などとの共作でソウルの名曲をいくつか書いている人物。
"Cover Me" (Marlin Greene/Eddie Hinton)
◎ Percy Sledge "It Tears Me Up: The Best Of Percy Sledge" [MMG AMCY-407]
◎ Jackie Moore "Sweet Charlie Babe" [Atlantic WPCR-25225]
◎ Ted Taylor - V.A. "Deep Soul Vol.1: From Chicago to Shreveport" [Fuel 2000 302 061 145 2]
● Eddie Hinton "Dear Y'all: The Songwriting Sessions" [Zane ZNCD 1016]
◎ Bonnie Bramlett "It's Time/Lady's Choice" [Raven RVCD-172]
"Down In Texas" (Marlin Greene/Eddie Hinton)
◎ Oscar Toney, Jr. "For Your Precious Love" [SUNDAZED SC 11093]
◎ Don Varner "Finally Got Over!" [RPM/Shout RPMSH 299]
● Eddie Hinton "Playin' Around: The Songwriting Sessions, Vol. 2" [Zane ZNCD 1020]
● The Hour Glass "The Hour Glass" [BGO CD 536]
"It's All Wrong But It's Alright" (Marlin Greene/Eddie Hinton)
◎ Percy Sledge "It Tears Me Up: The Best Of Percy Sledge" [MMG AMCY-407]
● Laura Lee "The CHESS Collection" [CHESS 983 294-2]
◎ Bill Brandon "On The Rainbow Road: The Muscle Shoals and Birmingham sessions" [Soulscape SSCD 7001]
● Eddie Hinton "Dear Y'all: The Songwriting Sessions" [Zane ZNCD 1016]
"Faithful and True" (Marlin Greene/Jeanie Greene/Dan Penn)
● Z.Z. Hill "The Brand New Z.Z. Hill" [S.D.E.G./P-Vine PCD-903]
◎ Percy Sledge "The Undiscovered Deep Side of Percy Sledge" [east west japan AMCY-2355]
しかし,本人名義で制作された表題のアルバムからは,そういったソウル色はほとんど感じられない。
全体的な印象は,アコースティックでフォーキーなカントリー・ロック。何よりもまず,透明でさわやかな感じさえするその歌声に驚かされる。アルコールやドラッグ抜きで健康的な Gram Parsons ・・・という雰囲気がある。
ライナーによると,この Marlin Greene は,高校生のころ(1957) に作ったシングル盤がカントリー・シンガーの Jim Reeves の耳に留まってカバーされ,それがきっかけで RCA と契約することになり,Nashville で Chet Atkins のプロデュースによって録音したことがあったのだそうだ。Jeanie Greene と知り合ったのも,その Nashville でのセッションだったらしい。ただ,その結果は芳しいものではなく,音楽業界から足を洗うつもりで Muscle Shoals にもどってきたところ,スタジオを始めようとしていた Quin Ivy に声をかけられて協力することになったそうだ。
Percy Sledge の歌がヒットした後,エンジニアやプロデューサとしての仕事を続けながら,レコーディングにやってきた Don Nix や Leon Russell との交流を深め,"Concert for Bangladesh" では Jeanie や Claudia Lennear といっしょにバック・コーラスを務めたりもしている。
ところが,このソロ・アルバムを録音するころ(1972) にはシンガーやミュージシャンとしての情熱は冷めてしまっていて,アルバムの完成後,プロモート・ツアーもせずに Elektra レコードの Los Angeles のオフィスでデスク・ワークのような仕事に専念してしまう。その Elektra での仕事も David Geffen が管理するようになるとあっさりと退き,音楽業界からも身を引いて,その後は,シアトルで a graphic desinger, stained glass artist and web designer として活動を続け,最近では a nature photographer をしているらしい。
ぼくは,彼の名前が '70 年代後半からぷっつりと消えてしまっているので,当時のよくあるパターンで,てっきり酒とドラッグにまみれて体を壊し,早死にしてしまったのだろうと思っておりました・・・(^_^;)
ライナーに引用されている彼の発言を読むと,この Marlin Greene という人物が非常に冷静で物事を理詰めで考えるタイプの人間であることが分かる。それは,このアルバムの内容にも表れているようだ。ただ,そういう頭でっかちのサウンドは,個人的には,どうしてもとっつきにくい。また,たとえプロモートしていても大して売れなかっただろうし,ミュージック・シーンから足を洗ったのは正解だったのではないかとも思う。
Jeanie Greene とは,ロスへ移って Elektra の a day job を始めた時点で別れてしまったらしい。Jeanie の CD のライナーによると,
... Everything else was living hell because of what was going on with Marlin and me. He'd made an announcement that he was going to California. It was weird; he was weird. That place and time musically was the most exciting time of my whole career, but in my personal life it was a nightmare.
身勝手な男のわがままに振り回されて涙にくれる Jeanie Greene が可哀想だ・・・(T_T)
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2009年3月20日 09時36分
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2009年03月18日(水)
Clarence Carter "Patches (+4)" [Atlantic/Sequel RSA CD 906]
1. Willie and Laura Mae Jones 2. Say Man 3. I'm Just a Prisoner (Of Your Good Lovin') 4. Let It Be 5. I Can't Leave Your Love Alone 6. You're Love Lifted Me 7. Till I Can't Take It Anymore 8. Patches 9. It's All In Your Mind 10. Changes 11. C.C. Blues 12. Getting the Bills (But No Merchandise)
13. Scratch My Back (Strong/Moore/Cage)
14. I'm The One (Jackson/Moore)
15. If You Can't Beat 'Em (Unknown)
16. Lonesomest Lonesome (Davis)
Clarence Carter の Atlantic 時代の最後のアルバム。日本盤の CD もあるが,これはボーナス・トラック(13.〜 16.) 付きの Sequel 盤。
もちろん高ければ買わなかったが,\1,260 (^_^)v 今年も娘の受験の付き添いで東京に出かける機会があり,ついで(^_^;) の中古ショップ巡りで発掘できた収穫のうちの1枚。
13. 14. は,Atlantic 2842 としてリリースされていたもの。"Scratch My Back" は,"A Southern Soul Story (3 CDs)" で CD 化された Marcell Strong "Mumble In My Ear" [Fame 1475] のカバー。
15. 16. は,Atlantic 2875 で,当時結婚していた Candi Staton が参加していることになっている。15. のほうは,かなりはっきり Candi Staton の声が確認できるけれどもデュエットと言えるほどからんでいるわけではなく,16. ではコーラスの一員として加わっているかな? という程度。,
これで,あと "This Is Clarence Carter" の Sequel 盤が入手できれば,Clarence Carter の Atlantic 時代の楽曲は全部そろうと思っていたのだが,ヒットした "Patches" [Atlantic 2748] の B 面曲 "Say It One More Time" は,未 CD 化? (Atlantic 時代の曲目リスト → CCater_Atl.xls )
このアルバムを発表した後,Clarence Carter は Atlantic を離れて FAME に移籍することになる。もちろん,FAME からリリースされたアルバムは,CD 化されていない。
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2009年3月18日 20時12分
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2009年03月15日(日)
2009年3月15日 11時12分
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2009年03月14日(土)
結局,娘の成績は2勝4敗,つまり最初と最後だけ・・・(^_^;)
入学申込金は無駄になってしまったが,その後4連敗している間の精神的な負担を考えると,安いものだった・・・(^_^;)
入学手続きなどを一通り済ませてやっと一段落したと思っていたのだけれども,今年,大学を卒業する息子がとんでもないことに・・・。
昨夏に大学院の試験を終え,第1志望だった他大学はダメだったものの今の大学の院は合格し,そのまますんなり進んでくれると思っていたのだが・・・。
来年,獣医学部を受験するために,今年,予備校に通うことになった。
一応,国立の有名大学ではあるのだが,不景気の影響は大きく,このまま院に進んでも将来はそれほど明るいものではなさそうなので,どうせなら好きな道に進みたいということらしい。
獣医学部と言えば,医学部ほどではないにしても難関で,倍率も高いのに・・・(T_T)
たとえ合格しても,6年制・・・(ToT)
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2009年3月14日 11時59分
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2009年03月07日(土)
Jeanie Greene "Mary Called Jeanie Greene" [Collector's Choice CCM-996]
1. Yes I Do Understand
2. You Know Who You Are
3. Put Your Good on the Line
4. Thank God He Came
5. Like a Road Leading Home
6. Swaziland Remembered
7. Joa-Bim
8. Mighty Time
9. Magdalene's Medley:
Oh How I Love Jesus / In the Garden / Beautiful Star of Bethlehem
10. Pre-recognition
11. Only the Childern Know
12. Peter Put Away Your Sword
13. Going Home
このアルバムについて,Jeanie Greene 自身が語っている言葉が,ライナーに引用されている。
I meant to do a gospel LP. My version of gospel. A white girl who sounded slightly black...or a lot black.
今年リイシューされたばかりの CD。最近の,高音質を売り物にした一連の再発盤に比べると貧弱な音に聞こえてしまうが,この a white girl の歌にこめられた「祈り」は,十分感じとることができる。こんな地味なアルバムを CD 化してくれたレーベルに感謝したい。できれば,ジャケットなどの体裁をオリジナル LP に近付けてもらいたかったが・・・(^_^;)
Percy Sledge "When A Man Loves A Woman" を Quin Ivy と共同でプロデュースした Marlin Greene の奥さんであり,その "When A Man 〜" をはじめ,Muscle Shoals で録音された数多くの曲でバック・コーラスを担当していた女性として,Jeanie Greene の名前は昔からおなじみだったし,このソロ・アルバムの存在は知っていたものの,彼女がそれ以前にも数枚のシングルをリリースしていたことには気がついていなかった。
そのシングルの中には,Candi Staton や Laura Lee が歌っている "Sure As Sin" (Hinton/Greene) のオリジナルも含まれていたそうだ。
13歳のときに Sun のスタジオに私的な録音をしに行ってスカウトされたというのは Elvis Presley を思い起こさせるが,彼女は Elvis のコーラスを担当したこともある。
◎ Elvis Presley "From Elvis In Memphis - Remasterd" [RCA/BMG BVCM-31045]
表題のアルバムは,1971年に Elektra Records から EKS-74103 としてリリースされた LP のストレート・リイシュー。Muscle Shoals Sound Studio で録音されている。Marline Greene がエンジニアで,プロデュースは Don Nix 。
◎ Don Nix "Living by the Days" [east west japan AMCY-2609]
↑ のアルバムに参加していた Jeanie Greene を気に入った Elektra の Russ Miller が彼女と契約した結果生まれた作品ということらしい。この1枚だけしか制作されなかったのは,もちろん,売れなかったから・・・(^_^;)
全体的にゴスペル調のオルガンやピアノがフィーチャーされた曲が多く,ギターはほとんど目立たないが,Wayne Perkins (Mick Taylor の後釜候補の一人。"Hand Of Fate" のリード・ギター) が Electiric Guitar, Electric Sitar としてクレジットされている。
ストーンズがらみでは,"Brown Sugar" のモデルだったといわれている Claudia Lennear (Don Nix の奥さんで,The Iketts の一員だったこともある) も,コーラスに参加している。彼女のソロ・アルバムも CD 化をお願いしたい・・・m(_ _)m
○ Claudia Lennear "Phew!" [Warner Bros. ]
1. Yes I Do Understand (Jeanie Greene & Marlin Greene)
Alabama State Troupers のメンバーとして,Jeanie Greene 自身が歌った録音も残されている。
○ Alabama State Troupers "Live for a Moment" [Aim ]
↑ オリジナルの2枚組 LP の内容も含めた完全盤の CD がリリースされるのを待っているのだが・・・。
7. 8. も "Road Show" に収録されていた曲。
4. Thank God He Came (Donnie Fritts & Artur Alexander)
作者の一人である Arthur Alexander のバージョンもある。
◎ Arthur Alexander "Rainbow Road: The Warner Bros. Recordings" [WARNER 9 45581-2]
5. Like a Road Leading Home (Don Nix & Dan Penn)
◎ Albert King "Lovejoy" [Stax SCD-8517-2]
↑ Albert King が録音したもの は紹介済みだが,↓ のバージョンでは,Donnie Fritts よりはマシ・・・という程度の歌唱力の持ち主である Don Nix を Bonnie Bramlett と Dan Penn がサポートしている。ギターは Steve Cropper。
◎ Don Nix & Friends "Going Down - The Songs of Don Nix" [EVIDENCE ECD 26125-2]
ほかに,Jerry Garcia も歌っているらしい。
13. Going Home (Arr. by Jeanie Greene)
ドヴォルザーク「新世界より」第2楽章を原曲とする「家路」をアレンジした曲。
Sam Cooke と Aaron Neville も歌っている。
● Sam Cooke "An Original (Double Play CD)" [RCA/pair PDC2-1186]
● Aaron Neville "Believe" [tell it EGD 0288]
● Marlin Greene "Tiptoe Past the Dragon" [Elektra/Collectors' Choice CCM-997]
同時にリイシューされた Marlin Greene のソロ・アルバムも注文済み。
タワレコでは店頭でも見かけたが,アマゾンでは一時的に在庫切れ・・・(^_^;)
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2009年3月7日 09時39分
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2009年02月19日(木)
Blind Boys Of Mississippi "MCA gems: Blind Boys Of Mississippi 1950 - 1974" [MCA MVCE-24513]
1. Jesus Gave Me Water
2. One Of These Days
3. Our Father
4. Move In The Room With The Load
5. (I'll be) In The Wilderness
6. World Prayer
7. How Far Am I From Canaan
8. Will Jesus Be Waiting For Me
9. I Know The Load Will Make A Way (Yes He Will)
10. Jesus Is A Roack In A Weary Land
11. Song Of Praise
12. Save A Seat For Me
13. You Done What The Doctor Couldn't Do
14. Leaning On The Everlasting Arm
15. That Awful Hour
16. Take Your Burdens To Jesus
17. Weeping For A Michty Long Time 18. The World Is Full Of Sin 19. Soon I Will Be Done With The Troubles Of The World 20. Sending Up My Timber 21. Speak For Jesus 22. Something To Shout About 23. Where There Is A Will (There's A Way) 24. Jesus Rose 25. My Crying Is All Over 26. Walk With Me Load
ぼくのように不信心な人間でも時々たま〜に神や仏に頼りたいときはある。代わりに受験してやるわけにはいかないし・・・(^_^;)
そういう身勝手な頼みごとをするとき少しでもピュアな気持ちになるために聴く音楽としては,やっぱりゴスペルがふさわしい。
ただ,Sam Cooke の場合 Soul Stirrers 時代でも,どうしても生臭い印象が付きまとうのに対して,Five Blind Boys Of Mississippi の Archie Brownlee の声を聴いていると,本当に心が洗われるような気がする。その歌声の素晴らしさは Sam Cooke の折り紙付きだ。
「後年,サムは思い出にふけりたいと思った時,よくブラインド・ボーイズのレコードをかけた。そして,めったに感情的になることのなかった彼が,目に涙をあふれさせて聴き入るのだった。サムは友人に言ったものだ。『彼だけだったよ−−僕をあそこまで感動させたのは』と。」(『Mr.Soul サム・クック』ダニエル・ウルフ著 ブルース・インターアクションズ刊)
そんな Archie Brownlee の残した作品も近年 CD 化が進み,そのほとんどを手軽に聴けるようになっているのは,ありがたい。( CD のライナーなどを参考に作成した Archie Brownlee 在籍時の Five Blind Boys の曲目リスト → A_Brownlee.xls )
贅沢を言えばキリが無いけれども,Peacock 時代の作品も Vee-Jay 時代のようにリマスターされたクリアな音で聴いてみたいが・・・。
表題のアルバムは,その Peacock 時代の楽曲が中心の日本盤 CD (編集・解説:中村とうよう,歌詞付き)。Archie Brownlee(1.〜 16.) が抜けた後,Willmer Broadnax(17.),Roscoe Robinson(18.〜 21.),Henry Johnson(22.〜 24.),Sandy Foster(25. 26.) がリードをとった作品も収録されている。
とうようさんの解説は感涙ものだが,「アラバマもレコードによっては確かに悪くない」とか「その醜悪さに吐き気がした」,「クラレンス・ファウンテンの持つ一種の下品さ」,「どうしてもアラバマは受け入れ難い」などと書いておられるおかげで,いまだに Blind Boys of Alabama のアルバムを先入観なく聴くことができないのは,困る・・・(^_^;)
Archie Brownlee と Sam Cooke はどちらも Soul Stirrers の前のリード・シンガーであった R.H. Harris の影響を強く受けており,"Jesus Gave Me Water" など共通するレパートリもあるので,聴き比べてみるとおもしろい。
個人的には,直線的で tough and powerful な「剛」の Archie に対して,曲線的で smooth and tender な「柔」の Sam という印象がある。
もちろん,Archie Brownlee にもスローにじわじわと攻める "Leave You In The Hands Of The Lord" のような名曲があるし,Shrine でのライブ・パフォーマンスのように激しくシャウトする Sam Cooke も忘れがたいのだが・・・。
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2009年2月19日 21時16分
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2009年02月05日(木)
Bobby Womack "A Change Is Gonna Come" [CBS/Sony CSCS 5201]
1. Home Is Where The Heart Is
2. A Little Bit Salty
3. Standing In The Safty Zone
4. One More Chance On Love
5. How Long (Has This Been Goin' On)
6. I Could Never Be Satisfied
7. Something For My Head
8. A Change Is Gonna Come
9. We've Only Just Begun
10. It's Party Time
11. Trust Your Heart
12. Wind It Up
13. Is This The Thanks I Get
14. Caught Up In The Middle
15. Never Let Nothing Get The Best Of You
1990年リリースの Bobby Womack の日本盤 CD。ご覧の通りジャケ写は "Pieces" (1977) だが,内容は "Home Is Where The Heart Is" (1976) の全曲(1.〜 9.) と "Pieces" の一部の曲(10.〜 15.) が収録されたアルバム。
◎ "Home Is Where The Heart Is (+5)" [Sony BMG MHCP 860] -2005
"Home Is 〜" は,最近紙ジャケ ↑ で再発されたが,その際のボーナス・トラックはこの CD より1曲少なく,13. が省かれた14曲入りだった。
◎ "At Home In Muscle Shoals" [COLUMBIA CK 64830] -1998
"Pieces" は単独で CD 化されたことはなかったと思うが,以前は ↑ の編集盤と合わせれば全曲を CD で聴くことができたし,昨年2on1 ↓ でもリリースされ手軽に聴けるようになっている。
○ "Home Is Where the Heart Is/Pieces" [Soul Brother ]
"A Change Is Gonna Come" が収録されているのは "Home Is 〜" の方で,Muscle Shoals 録音。
イントロで,I wanna do this song on behalf of a very good friend of mine, legend of his own time, Sam Cooke. と語っているのだけれども,この Bobby Womack は,"The rumor was all over town that Bobby had been in bed with Sam's old lady when Sam got killed."(p.642 'Dream Boogie' Peter Guralnick) というような男ですからね。今更 a very good friend of mine と呼びかけられたところで,Sam Cooke が喜ぶかどうか・・・? ちなみにその「噂」は単なる噂で,当時 Bobby Womack は The Valentinos としてツアー中だったそうだ。
'Dream Boogie' は,結局ハード・カバーで読むのはあきらめて,ペーパーバック版を購入しカッターでばらして持ち歩けるようにはしているが,なかなか・・・(^_^;)
2. A Little Bit Salty は,Eddie Hinton の曲でアコースティック・ギターを弾いている。本人の歌は,↓ で。
● Eddie Hinton "Dear Y'all: The Songwriting Sessions" [Zane ZNCD 1016] -2000
17. Things Got To Get A Little Bit Salty
1. と 7. も作者である Phillip Mitchell のデモ録音を聴くことができる。
◎ Phillip Mitchell "Just The Beginning" [Grapevine GVCD 3012] -2004
4. Something For The Head
8. Home Is Where The Heart Is
10. 以降の "Pieces" 収録の曲は Don Davis のプロデュース。Muscle Shoals で基本的なトラックを録音した後,United Sound Systems, Detroit で仕上げられたらしい。
11. Trust Your Heart では David Ruffin,この CD には収録されていないが "Stop Before We Start" という曲では Candi Staton とデュエットしている。
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2009年2月5日 19時22分
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2009年02月03日(火)
Johnny Copeland "Soul Power" [P-Vine PCD-2506]
1. Soul Power [1971, Zephyr 101/Kent 4534]
2. I'll Be Around [1963/9/12, Golden Eagle 114]
3. My Own Tears [1965/2/11, Jet Stream 718]
4. There's A Blessing [1963/5/5, Golden Eagle 105]
5. House Of So Many Tears [1963/09/12]
6. Something You Got [1965/2/11, Jet Stream 718]
7. Please Let Me Know (Unissued Version) [1960/8/3]
8. Please Let Me Know (Issued Version) [1960/8/3, All Boy 8500]
9. Year 'round Baby [1963/8/1, Bragg 102]
10. I Need You Now [1963/7/24, Paradise 1013?]
11. Funny Feeling [1963/9/12, Golden Eagle 114]
12. Something Up Your Sleeve [1964/9/.2 Suave 716/Jet Stream 712]
13. Coming To See About You [1964]
14. It Must Be Love [1968/8/1]
15. Your Game Is Working [1963/8/1, Golden Eagle 107]
16. May The Best Man Win [1963/5/5, Golden Eagle 105]
17. Hear What I Said [1960/8/3, All Boy 8500]
18. I've Gotta Go Home [1963, Golden Eagle 114]
19. Proving Time [1974, Resco 632]
20. I Been Tricked [1972]
21. Love Prayer [1974, Resco 632]
Johnny Copeland "Blues Power" [P-Vine PCD-2509]
1. Down on Bending Knees [1963/8/5, Golden Eagle 101]
2. Just One More Time [1963/8/5, Golden Eagle 101]
3. Heebie Jeebies [1963/7/24, Paradise 1013]
4. Night Time Is the Right Time [1967/8/29, Paradise 5002]
5. That's All Right Mama [1964/9/2, Suave 716/Jet Stream 712]
6. Let Me Cry [?]
7. Late Hours [1960/8/3]
8. Rock Me Baby [1960/8/3]
9. Wella, Wella Baby [1963/10/7]
10. Ghetto Child [1971, Zephyr 101/Kent 4534]
11. Mama Told Me [1963/8/1, Golden Eagle 107]
12. Ain't Nobody's Business [1963/8/1, Bragg 102]
13. Baby Pleae Don't Go [1960/8/3]
14. All These Things [1964/9/2, Suave 717/Jet Stream 717]
15. Working Man's Blues [1963/10/7, Golden Eagle 114]
16. You Got Me Singing a Love Song [1987, LIVE at Houston]
17. Travelling Blues [1987, LIVE at Houston]
18. Drinking New York City Dry [1987, LIVE at Houston]
19. Texas Party [1987, LIVE at Houston]
20. Working Man's Blues [1963/9/12]
最近 "Blues Power" も中古ショップで発掘することができ,"Soul Power" と2枚そろったので,その御紹介。
1989年にリリースされた日本編集の CD。日本語解説(Soul 高橋英明,Blues 高地明) が付いている。
1981年に Rounder と契約してからはコンスタントにアルバムを発表するようになる Johnny Copeland だが,それ以前はいろいろなレーベルを転々とし,'60 年代から '70 年代にかけて30枚以上のシングルを残している。
この CD は,それらのシングルや当時の未発表曲をソウル編とブルース編に分けて編集したもの。
Rounder 以降の録音は Blues が中心になるが,この時代のレパートリは多岐にわたっていて,決してブルースだけのミュージシャンでないことは,この CD を聴けばよくわかる。
"Blues Power" の解説中で高地明さんが非常にいいことを書いておられるので,それをそのまま引用させていただくと,・・・
「ザラついた,ささくれ立ったヴォーカルとギターの,ジョニー・コープランドのテキサスの味は,やはりブルース/ソウル/R&Bがひとりの人間の中にある,自然に発散され歌われるもの,であった時がいちばんいい。音楽はパターンでなく,感情とノリでやっているのが最高だ。」(高地明)
この2枚の CD はもちろんとっくに廃盤になっているが,よく似た内容の作品集はいくつかあるようだ。
○ "Collection: Working Man's Blues" [Fuel 2000 ]
○ "At His Best" [M.I.L. Multimedia ]
これらの CD に収録されているのは,シングル・コレクターではないぼくのような人間には見たことも聞いたこともないレーベルの作品ばかりだが,Wand, Kent, Atlantic など比較的メジャーなレーベルの作品がまとめて CD 化されていないのは,残念。ただ,それらのレーベルは英 Ace と契約があり,いくつかのコンピ盤に収録されている曲もあるので,まとめて CD 化してくれることを期待したい・・・m(_ _)m
Huey P.Meaux がプロデュースした作品を集めた CD は紹介済み。
● Johnny Copeland "The Crazy Cajun Recordings" [Edsel EDCD 581]
Sam Cooke の追悼歌 "Tribute To Sam Cooke(Dedicated To The Greatest)" が収録されているので,オススメ。
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2009年2月3日 20時49分
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2009年02月02日(月)
Bobby Womack "resurrection" [Pony Canyon PCCY-00686]
1. Good Ole Days 2. You Made Me Love Again
3. So High On Your Love
4. Don't Break Your Promise (Too Soon)
5. Forever Love 6. Please Change Your Mind 7. Trying Not To Break Down 8. Cousin Henry 9. Centerfield 10. Goin' Home 11. Walkin On The Wildside 12. Cry Myself To Sleep 13. Wish 14. Color Him Father
15. Crossin' Over Partner
The Ovations の Louis Williams と Rolling Stones のメンバーが共演している曲が収録されているアルバム。
4. Don't Break Your Promise (Too Soon) がそれで,キースとロニーのギターはそれほど目立たないが,チャーリーのドラムが存在感たっぷり。
Bobby Womack に This guy ain't no singer. と言われた ことを根に持っているわけではないだろうがミックは参加しておらず,代わりに歌っているのは,Rod Stewart。
曲の途中で歌の内容とは無関係に Bobby Womack が突然 Sam Cooke の経歴を語り始め,その間バックでハミングし,I can still hear him singing. と語り終えた後,まるで Sam Cooke の亡霊のように歌い始めるのが,Louis Williams。
おそらくオーバーダビングで,スタジオで顔を合わせるというようなことはなかったのだろうが,同じ RCA のスタジオを使用していたストーンズと Sam Cooke が共演する可能性があったかもしれない ことを考えると,感慨深い。
ストーンズのメンバーは,3. So High On Your Love にも参加していて,その曲で Sax を吹いているのは,↓ で演奏していた Gerald Albright。
● Gerald Alston "Sings Sam Cooke: special guest Gerald Albright" [Love Song Touring 0193] -2008
このアルバムは,Bobby Womack が前作 "Save The Children" (1989) から約5年ぶりにリリースした作品で,ストーンズのメンバーや Rod Stewart のほか,Ronald Isley や Stevie Wonder も参加していて,内容もそれほど悪くはないと思うのだが,Bobby Womack の CD の中ではブック・オフで最もよく見かけるアルバムかも・・・(^_^;)
15. Crossin' Over Partner は,日本盤のみのボーナス・トラック。
Bobby Womack は,↓ でも Louis Williams のボーカルを使っているが,いずれも刺身の妻程度の扱いなのは,もったいないような気がする。
◎ "Roads Of Life" [Razor & Tie RE 2140-2] -1978
8. I Honestly Love You
◎ "Save The Children" [CBS/SONY CSCS 5285] -1989
1. Save The Children
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2009年2月2日 21時12分
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2009年02月01日(日)
The Ovations "Hooked On A Feeling / Having A Party - Featuring Louis Williams" [KENT CDKEND 311]
1. Hooked On A Feeling
2. I Can't Be Satisfied
3. One In A Million
4. Take It From One Who Knows (A Loser)
5. Medley: Were You There / Touch The Hem Of His Garment
6. So Nice To Be Loved By You
7. Touching Me
8. Don't Break Your Promise
9. Mr.River
10. You'll Never Know
11. "Having A Party" Medley
12. Your Love Is Like A Song To Me
13. Born On A Back Street
14. Touching Me
14. My Nest Is Still Warm(My Bird Is Gone)
15. You Send Me
16. Under The Banana Tree
17. Don't Look Back
18. I Can't Believe It's Over
19. A Change Is Gonna Come
以前,日本で CD 化されたことがあったもののとっくに廃盤で,アナログ盤もかなりの値段で取り引きされていた The Ovations の名盤が,こうやって手軽に聴けるようになったのだから手放しで喜びたいが・・・。
1.〜 4. 6.〜 8. 10. 11. 18. は,昨年リリースされた ↓ と重複している。
◎ "One In A Million - featuring Louis Williams" [KENT CDKEND 294] -2008
しかも,日本盤 CD "Having A Party" にボーナス・トラックとして追加されていた3曲のうち2曲は "One In A Million" に収録されていたが,残る1曲 "Just Too Good To Be Free" ("Having A Party"[M-G-M 14623] の B-side) は未収録。
どうやら ace/KENT は,もう1枚編集盤 CD をリリースするつもりらしい。もちろん 日本編集の "Sweet Thing" の収録曲で "One In A Million" に未収録の曲はいくつか残っているのだけれども,さらに未発表曲があるとしてもダブリの曲がかなり発生するのでは・・・? それでも,購入してしまうとは思うが・・・(^_^;)
ただ,Sam Cooke のファンとしては,"One In A Million" で 1.〜 4. のあと,あのメドレーが飛ばされてしまっていて,何とも中途半端な欲求不満状態だっただけに,今回のオリジナルなままでの CD 化は,やっぱりうれしい。
"You Send Me" と "A Change Is Gonna Come" も無事に収録されたことだし・・・。
The Ovations の Sam Cooke カバーとしては,ほかにも ↓ や,
◎ "Memphis 70: The city's funk and soul in the decade after Otis 1968-1978" [BGP/Ace CD8GPD 192] -2008
6. Shake (Previously unissued Sounds Of Memphis recording)
"The !!! Beat" 出演時の映像 ↓ がある。
■ THE !!! BEAT LEGENDARY R&B AND SOUL SHOWS FROM 1966 VOL.6
[SHOW 26] 3. Twisting The Night Away
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2009年2月1日 10時28分
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2009年01月31日(土)
新年早々みっともないことに財布を落としてしまい,あちこち問い合わせた結果,翌日何とか見つかったものの一時は真っ青・・・(^_^;)
もちろん多額の現金は持ち歩か・・・けないので,そちらの心配は無かったもののキャッシュカードとクレジットカードを入れてあった。あわてて使用を停止してもらったのだが,見つかってみるとカード再発行の手数料がもったいない・・・。
ただ,そういう物質的な損害よりも,一浪中の娘をかかえている身としては「落ちる」「落とす」という言葉が禁句なだけに精神的なショックが大きく,見つかるまでは本当に落ち込んだ。
結局は見つかったわけだからハッピー・エンドを期待したいが・・・(^_^;)
案の定,センター試験の結果が芳しくないのは,去年と同じ・・・(T_T)
後悔はしても反省ができないのは,親譲りか・・・(ToT)
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2009年1月31日 10時32分
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2009年01月11日(日)
Little Milton "Guitar Man" [MALACO MCD 7513]
1. Guitar Man 2. Take Time Out to Hear Me Some Blues 3. Still Some Meat Left on This Bone 4. Blues Tune-Up 5. I Could Have Saved Our Love 6. I Wish I Could Be Your Lover 7. You Were on the Right Street 8. The Juke Joint Is Calling Me 9. Mr. and Mrs. Untrue 10. Just One Moment 11. Whenever You Come Around 12. My Way
Little Milton が2002年にリリースしたアルバム。これを最後に Malaco を離れ,Telarc というレーベルに移籍して Jon Tiven プロデュースによる "Think Of Me"(2005) をリリースするものの,その直後に心筋梗塞で亡くなってしまう。新たな活動を始めた矢先だっただけに,本人も心残りだったのではないだろうか・・・R.I.P.
録音は,Muscle Shoals Sound と Malaco のスタジオで行われ,David Hood や Jimmy Johnson,Clayton Ivey,Reggie Young などおなじみのメンバーによる,シンプルだが味わいのある演奏が繰り広げられている。
1. Guitar Man は,Harrison Calloway と Rue Davis の共作というクレジットがあるけれども,内容は Little Milton の半生を綴ったもの。Mississippi Delta で生まれ育ち,T-Bone Walker をアイドルとしてギターを弾き始め,Chess などでレコーディングしたことが歌われている。Rue Davis は,昨年リリースしたアルバムで "A Change Is Gonna Come" をカバーしていたので,ウィッシュ・リストに入れてある。
○ Rue Davis "Return of the Legend" [Boomtown ]
2. 5. 6. 7. と4曲も George Jackson がらみの作品が収録されていて,その中でも "I Wish I Could Be Your Lover"(Jackson/Moore/Allen/Henderson) が泣かせるソウル・バラード。George Jackson のデモ録音もある。
● George Jackson "WHAT would YOUR mama SAY?" [Grapevine GVCD 3026] -2005
3. のライターには Tommy Tate の名前があり,8. を書いている Larry Addison は "Members Only" の作者。
9. Mr. and Mrs. Untrue は ↓ のようなシンガーも歌っている曲。
◎ Candi Staton "Candi Staton" [Honest Jons 7243 594 4322 5] -2003
● Lloyd Price "Music - Music" [P-Vine PCD-22081] -2005
● Mighty Sam - V.A. "The Last Soul Company (2 CDs)" [MALACO MCD 0230] - 1999
10. Just One Moment は,Soul Children が "Frictions" で取り上げていた。
◎ The Soul Children "Friction / Best Of Two Worlds" [Stax/Fantasy CDSXD 056] -1992
11. Whenever You Come Around は,Vince Gill というカントリー・シンガーの作品だが AMG で調べると Millie Jackson が歌っていて,気になるタイトルのアルバムに収録されていたので,これもウィッシュ・リストに・・・。
○ Millie Jackson "Rock N' Soul" [Ichiban ]
12. My Way
フランスのポップス曲に Paul Anka が詩をつけ,Frank Sinatra が歌ったヒット曲。
Little Milton は,コカ・コーラの CM ソング "Things Go Beter With Coke" を歌うくらいの人気者だったわけだから,決してこの曲が似合わないとは思わないのだが,どこか抵抗を感じてしまうのは,まだ修業が足りないからだろうか・・・(^_^;)
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2009年1月11日 22時08分
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2009年01月05日(月)
Albert King "New Orleans Heat" [Tomato/Rhino R2 70699]
1. Get out of My Life Woman
2. Born Under a Bad Sign
3. Feeling
4. We All Wanna Boogie
5. Very Thought of You
6. I Got the Blues
7. I Get Evil
8. Angel of Mercy
9. Flat Rie
今年最初の掘り出し物。昨年 や 一昨年 ほどの大作ではないものの,廃盤でプレミア価格がついている Albert King の CD が,\900 (^_^)v
ただし,調べてみると,この前の3作もいっしょにまとめた割安の2枚組 CD があった・・・(^_^;)
○ "The Heat of the Blues (2 CDs)" [Music Avenue ]
"Truckload of Lovin'"(1976) + "Albert"(1976) + "King Albert"(1977) + "New Orleans Heat"(1977)
1976年リリースの,タイトルどおり New Orleans 録音のアルバム。スタジオは Sea-Saint で,ミキシング担当には Cosimo Matassa の名前があり,プロデュースは Allen Toussaint。
バックのミュージシャンは Allen Toussaint 自身のピアノに加えて,The Meters から George Porter, Jr. と Leo Nocentelli が参加し,ベテランの Charles "Hungry" Williams がほとんどのドラムを叩いているが,2. 5. では "Sam Cooke at the Copa" の June Gardner が担当。ほかに,Wardell Quezergue も Electric Piano を弾いている。
有名曲である 1. のほか,4. も Allen Toussaint の作品。
7. と インストの 9. が Albert King の自作曲で,2. と スタンダードの 5. や 8.(Homer Banks/Raymond Jackson) も,Stax 時代からのレパートリ。
3. は,タイトルは異なっているが,"Thrill Is Gone" にそっくりな曲。
6. は Leo Nocentelli の作品で,後に Otis Rush も歌っている。
◎ Otis Rush "Any Place I'm Going" [HOB 51416 1343 2] -1998
クレジットは無いが,おそらく Allen Toussaint や Wardell Quezergue がアレンジしたと思われる Horn や Strings,女性コーラスには New Orleans の香りが漂っているけれども,全体的なサウンドは,Stax 時代のレパートリが多いためか,その延長上にあるように聴こえる。
どこか煮え切らない,中途半端な印象があるものの,AMG の ★ 2つというのは,いくらなんでも過小評価のような気がする・・・(^_^;)
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2009年1月5日 21時56分
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2009年01月03日(土)
Little Milton "Blues 'N Soul" [stax SCD-8518-2]
1. Woman Across The River
2. Behind Closed Doors
3. Sweet Woman Of Mine
4. Worried Dreamer
5. How Could You Do It To Me
6. You're No Good
7. Tain't Nobody's Biz-Ness If I Do
8. Hard Luck Blues
年が新たになって最初の記事ということで,初心にもどって,このブログ・タイトルの もう一つの元ネタ となった,1974年リリースの Little Milton のアルバムの御紹介。
1934年生まれで,10代半ばには Sonny Boy Williamson II のバックでギターを弾き,'53年には Memphis の Sun レコードからデビューし,St.Louis の Bobbin から Chicago の Chess に移り,Little Willie John の "All Around The World" を改作した "Grits Ain't Groceries"(Black Singles: 13,Pop Singles: 73) や,自身最大のヒットとなる "We're Gonna Make It"(1965,Black Singles: 1,Pop Singles: 25) でその地位を確立した後,'71年に Stax に移籍して1974年にリリースしたのが,このアルバム。
1. Woman Across The River
オリジナルは Johnnie Taylor で,アルバム "Who's Making Love"(1969) の収録曲だが,'73年に Freddie King がアルバムのタイトル曲として録音している。そのアルバムは,Black Albums: 54,Pop Albums: 158。一般的なレコード屋さんなら Johnnie Taylor は Soul,Freddie King は Blues のコーナーに置いてあるだろうから,このあたりからして,すでに Blues'N Soul かも・・・(^_^;)
2. Behind Closed Doors
Charlie Rich の大ヒット曲で,Country Singles: 1,Pop Singles: 15。 ジャケ写右上の黄色い円の中には Includes: Behind Closed Doors とある。こんな風にわざわざ表示してあるのは,Little Milton のファンの中にはカントリーのファンも多く含まれていたということなのだろうか ?
4. Worried Dreamer
ライターとして,B.B. King がクレジットされている曲。シンガーとしては,個人的には,B.B. よりもはるかに Little Milton のほうが好きなんですが・・・(^_^;)
6. You're No Good
Linda Ronstadt のバージョン(1975, Pop Singles: 1) でおなじみだが,最初に録音(1962) したのは,Dee Dee Warwick。彼女は去年10月に亡くなったらしい・・・R.I.P. そのオリジナルは ↓ の編集盤に収録されている。
◎ "Got A Good Thing Going: 25 R&B Radio Hits of the 60s" [Sequel NEM CD 785] -1996
ほかに,Betty Everett も歌っている(1964, Black Singles: 51,Pop Singles: 51) そうだが,未聴。Linda Ronstadt のバージョンでコーラスを担当していたのは,Clydie King。
8. Hard Luck Blues
オリジナルは,Roy Brown のベスト・セラー(1950)。
3. Sweet Woman Of Mine と 5. How Could You Do It To Me は,Little Milton の自作曲。
7. Tain't Nobody's Biz-Ness If I Do は,Sam Cooke も歌っている大スタンダード。
全体を通して聴くとアルバム・タイトルほどの Soul 色はなく,Stax サウンドをバックにした非常にモダンな Blues というのが,個人的な印象。このアルバムには収録されていないが,Stax 時代の名曲として定評のある "Walking the Back Streets and Crying" も,プロデューサである Al Jackson が持ち込んだハチロク風のファンキーなビートをバックに歌われていても,やっぱり Blues 。・・・と言っても,どこまでが Blues でどこからが Soul なのか,きちんと整理して説明できるわけでもないのだが・・・(^_^;)
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2009年1月3日 15時07分
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2008年12月31日(水)
2008年12月31日 00時02分
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