Sam Cooke and The Soul Stirrers "The Hem of His Garment: 23 Gospel Gems" [Remember RMB 75124]
1. Peace In The Valley
2. Jesus Gave Me Water
3. Come, Let Us Go Back To God
4. I'm Gonna Build On That Shore
5. Until Jesus Calls Me Home
6. How Far Am I From Canaan
7. It Won't Be Very Long
8. Just Another Day
9. Let Me Go Home
10. Jesus Paid The Debt
11. End Of My Journey
12. He's My Friend Until The End
13. Come And Go To That Land
14. Jesus, I'll Never Forget
15. Any Day Now
16. Nearer To Thee
17. Be With Me Jesus
18. One More River
19. I'm So Glad (Trouble Don't Last Always)
20. He's So Wonderful
21. Farther Along
22. Jesus, Wash Away My Troubles
23. Touch The Hem Of His Garment
今年発売された,made in Portugal の CD 。Specilaty 時代のゴスペル作品集でライブやポップな曲を除いた選曲になっている。ここ数年の間に主にヨーロッパでリイシューされている Specialty 時代の編集盤の中では,曲数も多く,お買い得の CD と言える。William Hogeland という人物の英文ライナー付き。
Sam Cooke の Specialty 時代の作品については,ほぼ完璧な全曲集 があるし編集盤も数多くあるが,KEEN や RCA 時代の作品には,CD 化されていない曲やアルバムがまだまだたくさん残っているというのに,相変わらず CD 化の気配は見えない。
SACD [Hybrid] 盤としてもリイシューされるはずだった "SAR Records Story" もいつのまにかうやむやになってしまっている。
まあ,CD 化されているアルバム の中には,未紹介のものがかなり残っているのだが・・・(^_^;)
今年もやはりムラはあったが,平均すると何とか週1回の更新という最低限の目標は達成することが出来た。
パソコンのデスクトップには,書きかけの記事へのショートカットが30個ほどある。
来年は,今年以上の週2回更新を目指して頑張りたいと考えている今日このごろであります。アフィリエイトで小遣い稼ぎをするためにも・・・(^_^;)
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2007年12月30日 08時04分
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2007年12月29日 08時50分
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O.V. Wright "O.V. Wright Live" [Sony/Cream SRCS 6558]
1. I'd Rather Be Blind Crippled And Crazy (5:32)
2. Ace Of Spades (3:51)
3. Eight Men And Four Women (4:15)
4. Precious Precious (6:35)
5. Love And Happiness (6:56)
6. God Blessed Our Love (6:41)
7. When A Man Loves A Woman (2:34)
8. That's How Strong My Love Is (4:41)
9. You're Gonna Make Me Cry (2:09)
10. Into Something (Can't Shake Loose) (7:25)
1979年9月に東京で行われたコンサートを録音したアルバム。1992年に CD 化された日本盤で,解説(森島繁美) と歌詞・対訳(竹田幸可) が付いている。歌詞にはモノローグや MC の部分も掲載されているのがありがたい。
"God Blessed Our Love" の冒頭部の語りには,スタジオ録音には無い以下のような部分が追加されていた。
... While she's looking toward heaven, I'm trying to ease my hand in her pocket book. That's the only way I can get some money from her. Because oh little sister is sure stingy.
O.V. Wright は決して聖人君子などではなくドラッグの常習者だったというのは有名な話だし,その売買や窃盗の罪などでも警察のお世話になったことがあるらしいが・・・(^_^;)
Charles Neville は,O.V. や Clarence Carter,Johnnie Taylor のツアーにサイドマンとして加わっていたとき,O.V. に曲を盗まれたと言っている。(『魂の宿る街ニューオーリンズから―ネヴィル・ブラザーズ自伝』p.355)
この CD は,既に廃盤になってしまっているが,現時点でも ↓ の輸入盤で聴くことができる。
◎ "The Complete O.V. Wright On Hi Records, Volume 2: On Stage (Live In Japan)" [Hi/Cream HILO 169]
日本盤 CD とは違って,6. 〜 9. までのメドレーが1つのトラックにまとめられていたり,各トラックの長さが微妙に異なっていたりするが,内容は同じのようだ。
ただ,ジャケットは日本盤の写真(Kinichi Nishimura) の素晴らしさには遠く及ばない。裏ジャケに使われていた,スポットライトの逆光に浮かぶ O.V. の後ろ姿をとらえた写真も印象深いものだった。
英文ライナー(Dennis Lyons) には,日本の聴衆について,an appreciative audience that may not always have understood the words, but who obviously felt the feeling と書かれている。たしかに,"God Blessed Our Love" のモノローグに付け加えられた・・・同棲中の女性に毎晩お祈りをさせ,そのスキに彼女の財布からお金を抜き取る・・・というような部分をその場で聞き取って理解できたオーディエンスはほとんどいなかっただろうし,ぼくも気がつかなかった。ただ,それでも,そのメドレーの最後に追加された "You're Gonna Make Me Cry" を聴きながら,あぁ,それはコッチのセリフだよ,O.V.。アンタがオレを泣かすんじゃないか・・・などと思いながら流した涙を後悔することは無い。あの Archie Brownlee 師でさえ,酒に溺れて体を壊してしまうような人間 だったわけだし・・・。
もちろん,だからと言って,酒やドラッグに逃避することが決して良いことだとは思わないが・・・(^_^;)
このライブで,今でも記憶に残っているのは,ドラムの近くにいたホーンセクションの一人がドラマーの方を向いて「走るなよ!」という風にタクトを振るような仕草をしていたこと。当時は,大好きな Howard Grimes に対して何をえらそうに指図しているのだと,そのホーン・プレイヤーに腹が立ったことをよく覚えている。しかし,残された録音を冷静な耳で聴いていると,ナマ特有の荒々しさとは別に,わずかではあるがもたつきがあったり,間を持たせるためか,妙に手数が多いように感じてしまうことも確か。
ただし,リズム面での多少のもたつきがあっても,サウンド全体としては,当時の Hi がストリングスやコーラスなどの過剰な装飾が加えられて甘ったるくなりすぎていたのに比べるとはるかにシンプルで,好感が持てる。
Hi の看板スターだった Al Green を初め,O.V. や Otis Clay も,この時代のライブ録音が日本だけで行われたのはなぜだろう?
Willie Mitchell は,アラの目立つライブを録音してリリースするのを嫌うほど,完璧主義者だったのだろうか?
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2007年12月28日 23時40分
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O.V. Wright "Soul Classics: original backbeat recordings" [Back Beat/MCA UICY-1186]
1. Don't Let My Baby Ride
2. I Was Born All Over
3. Ace Of Spades
4. I Can't Take It
5. Afflicted
6. When You Took Your Love From Me
7. A Nickel And A Nail
8. Don't Take It Away
9. I've Been Searching
10. He's My Son (Just The Same)
11. Lost In The Shuffle
12. Please Forgive Me
13. Ghetto Child
14. Eight Men Four Women
15. What Did You Tell This Girl Of Mine
16. What About You
17. Why Not Give Me A Chance
18. I'll Hate Myself Tomorrow
19. Blowin' In The Wind
20. Pledging My Love
21. You're Gonna Make Me Cry
22. He Made Woman For Man
23. Slow And Easy
24. I'm Going Home (To Live With God)
例の O.V. BOX に手が出ず,指をくわえてみているだけしかないソウル・ファンにオススメの CD が,この "Soul Classics" 。
まあ,ぼくは以前に出たボックス・セットを持っているのだが・・・。
◎ "8 Men And 4 Women" [MCA PCD 1451]
◎ "Nucleus Of Soul" [MCA PCD 1452]
● "A Nickel And A Nail - and - Ace Of Spades" [MCA PCD 1453]
◎ "Memphis Unlimited" [MCA PCD 1454]
◎ "Treasured Moments" [MCA PCD 1455]
最近,ベタベタと節操なく貼り付け始めた商品リンクをクリックして注文してくれる人が増えれば買い換えるかもしれないが・・・(^_^;)
この "Soul Classics" は,アマゾンではいくら探しても見つからなかったのだが,"ベスト・オブ・O.V.ライト"というタイトルで登録されていた。
2003年にリリースされた日本編集盤で,解説(鈴木啓志) と歌詞・対訳が付いている。
O.V. Wright の BackBeat 時代の編集盤はほかにもいくつかあるが,この CD では "A Nickel and A Nail - and - Ace Of Spades" と "Memphis Unlimited" のアルバムがほぼ LP の曲順のまま収録されていて,特に "A Nickel 〜" は全曲収められているのが大きな特長と言える。
この2枚のアルバムについては,やはりアナログ時代に耳になじんだ曲順で聴くほうが,落ち着いて楽しめる。
その他のアルバムやシングルのみだった曲も,重要な作品はほぼ網羅されていて申し分の無い選曲。Sam Cooke と共通するレパートリである "Blowing In The Wind" が聴けるのもうれしいところ。
この CD には入っておらずボックスセットに含まれている曲に,"Ace Of Spades" の Melvin Carter バージョンがあるが,かつて日本盤 LP などに収録されていたバージョンについては,既に CD 化されている。
◎ "8 Men 4 Women" [MCA MCAD-20547]
2. Ace Of Spades
ボックスセットにはあと2バージョン収録されているらしい。そのうちの1つは前のボックスセットに収録されていたものと同じはずなので,残る1つが気になるところだが・・・。
新しいボックスセットに追加収録された Goldwax のシングルも,もちろん CD 化済み。
◎ "The Goldwax Story vol. 1" [KENT CDKEND 203]
5. That's How Strong My Love Is
● "The Goldwax Story vol. 2" [KENT CDKEND 225]
19. There Goes My Used To Be
Hi でのシングルも CD 化されているので,わざわざボックスセットに収録する意味が無いような気もするが・・・(^_^;)
◎ "The Complete O.V. Wright On Hi Records, Volume 1: In The Studio (2 CDs)" [Hi/Cream HEXD 47]
Disc 1: 2. Without You
Backbeat 時代の O.V. Wright の編集盤 CD として次にオススメなのが ↓。
◎ "Giant of Southern Soul 1965-75" [Connoisseur VSOP CD 353] -2001
2. Poor Boy
3. Gone For Good
5. Fed Up With The Blues
6. Heartaches, Heartaches
9. I'll Take Care Of You
18. Drowning On Dry Land
19. I'd Rather Be Blind Crippled And Crazy
22. What More Can I Do (To Prove My Love To You)
23. Henpecked Man
24. Nobody But You
全25曲のうち,"Soul Classics" と重複しない曲が10曲収録されている。
この CD はシングル中心の選曲で,ほぼ年代順に曲が並べられているのが特長。チャートのデータも記載されていて,英文ライナー(Ray Ellis) が付いている。
Backbeat 時代の編集盤で最も古いのが ↓。
◎ "The Soul Of O.V. Wright" [MCA MVCM-398]
4. I'm Gonna Forget About You
5. Everybody Knows (The River Song)
7. Don't Want To Sit Down
14. Monkey Dog
17. Motherless Child
収録曲は18と少ないが,上記2枚の CD には含まれていない曲が5曲ある。
手元にあるのは,オリジナルの英文ライナー(Bill Bentley) に日本語解説(二井洋輔) と歌詞が付いた日本盤。
以上,3枚の編集盤 CD と旧ボックスセットに収録された曲目の 簡単なリスト( OVonBB.xls ) を作ってみたので,ご参考までに・・・。
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2007年12月22日 08時33分
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Sam Cooke "Keep Movin' On (Hybrid) [SACD]" [ABKCO 95632]
1. Good News
2. Rome (Wasn't Built In A Day)
3. Meet Me at Mary's Place
4. Basin Street Blues
5. Cousin of Mine
6. Tennessee Waltz
7. Falling in Love
8. When a Boy Falls in Love
9. Good Times
10. Shake
11. Yeah Man
12. It's Got the Whole World Shaking
13. The Riddle Song
14. I'm Just a Country Boy
15. Try a Little Love
16. There'll Be No Second Time
17. Another Saturday Night
18. Sugar Dumpling
19. That's Where It's At
20. You're Nobody 'til Somebody Loves You
21. (Somebody) Ease My Troublin' Mind
22. A Change is Gonna Come
23. Keep Movin' On
最近,TV で流れているウルフルズの新しいアルバムの CM を見て,苦笑している Sam Cooke のファンも多いのでは?
そのアルバムのタイトルは,「KEEP ON, MOVE ON」。
そっくりそのままというわけではないが,Sam Cooke のアルバム・タイトルをパクッた? 発売日が Sam Cooke の命日である12月11日の翌日というのも,たまたまか?
ネット上で読めるインタビューではそういう話は出ていないようだけれども,単なる偶然の一致とは思えないのだが・・・。
ウルフルズのトタ松くんと言えば,ソロ・アルバムで Sam Cooke の曲をカバーし,「もしもサム・クックの歌を聴いていなかったら,ぼくはそもそも歌うたいになろうなどとは思わなかっただろう」などと健気なことをことを書いているシンガーなので,天国の Sam Cooke も苦笑いしているのではないか・・・?
● トータス松本 "Traveller" [Capitol TOCT-24938]
Sam Cooke のタイトルを借用するに値する内容かどうか気になる方は,ウルフルズの公式サイトから試聴をしてみてはいかが・・・(^_^;)
http://www.ulfuls.com/
この "Keep Movin' On" は,2001年に通常盤の CD,2003年に SACD[Hybrid] 盤がリリースされたアルバム。
タイトル曲は未発表だったが,この CD に収録されているそのままの形でテープが残されていたそうだ。Sam Cooke の没後 RCA から何枚も編集盤が出されていたのに,それらに収録されなかったのが不思議な曲。イントロから全体に渡ってフルートがフィーチャーされたポップな小品といった感じの曲だが,聴けば聴くほど味わいの増す佳曲。
8. と 15. は,1959年に録音されたボーカル・トラックにオーケストラをオーバー・ダブした曲だけれども,それ以外は,1963〜4年に録音されている。
14. と 18. は,当時 RCA との新しい契約を交渉中だったためか,SAR でのレコーディングに使用していた United Recording スタジオで,Clifton White: Guitar と Earl Palmer: Drums はおなじみだが,Glen Campbell: Guitar,James Bond: Bass,Ray Pohlman: Bass に,Arranger, Conductor は Jimmie Haskell という一味違ったバンドによる録音。
その他は,いつもの RCA のスタジオで,Rene Hall がアレンジのほとんどを担当して録音されている。
1. 2. 3. 6. 7. 9. 13. 17. 22. は,Sam Cooke の生前最後のオリジナル・アルバムである↓に収録されていた曲。
● "Ain't That Good News (Hybrid) [SACD]" [ABKCO 98992]
3. 10. 11. 12. 14. 20. 21. 22. は,Sam Cooke の没後最初に出された編集盤 LP "Shake" に収録されていた曲。( 3. と 22. は,"Ain't That Good News" と重複)
Sam Cooke のファンに一度は試していただきたいのが,1964年3月25日から最後のセッションとなった11月16日までに収録された曲を,録音順に聴くこと。
11. Yeah Man (3月)
20. You're Nobody 'til Somebody Loves You (4月)
21. (Somebody) Ease My Troublin' Mind (4月)
5. Cousin of Mine (8月)
19. That's Where It's At (8月)
10. Shake (11月)
12. It's Got the Whole World Shaking (11月)
ギターに Bobby Womack が参加しているのが,それ以前の録音との大きな違い。
これらの曲を聴いていると,Sam Cooke が,この後作り出そうとしていた音楽が,おぼろげながらでも見えてこないだろうか・・・?
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2007年12月20日 22時30分
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Lulu "The Atco Sessions 1969-72 (2 CDs)" [ATCO/Rhino 8122-79948-8]
イギリス出身のアイドル歌手だった Lulu がアメリカに渡り,1969年に Muscle Shoals で録音し,1970年にリリースされたアルバム "New Routes" が,ついに CD 化された。しかも,Atco での2枚目 LP "Melody Fair" や,シングルのみでリリースされた曲に未発表だった曲まで収録されているという,ありがたい CD 2枚組の Collector's Edition 。
曲目リストと試聴はコチラ ↓ 。
www.woolworthsdownloads.co.uk
Lulu が Atco と契約したのは,当時の夫だった Maurice Gibb の The Bee Gees が Atco に所属していたためではなく American Studios で録音され,Atlantic からリリースされた Dusty Springfield の LP と同じようなアルバムを作りたかったかららしい。
◎ Dusty Springfield "Dusty in Memphis [Deluxe Edition]" [RHINO R2 75580]
Micky Most のポップなプロデュースを嫌い,Ray Charles にあこがれてアメリカにやってきた Lulu だが,デビュー・ヒットが The Isley Bros. の "Shout" だっただけあって,イギリスでもかなりディープな選曲のアルバムを残している。
● Lulu "Most Of Lulu / Lulu's Album" [EMI 7243 5 38850 2 1]
Micky Most と言えば,Jeff Beck に "Love Is Blue"(ポール・モーリアの「恋は水色」) をやらせたことで有名なプロデューサなので,嫌われて当然という気もするが・・・(^_^;)
Disc 1 の 1.〜 11. が,LP "New Routes" というタイトルのアルバムに収録されていた曲。Muscle Shoals Sound Studios で録音され,Personnel として,おなじみの 4人組(Jimmy Johnson,Barry Beckett,David Hood,Roger Hawkins) に加えて,Eddie Hinton,Cornell Dupree,Duane Allman というギタリストがクレジットされている。
Jerry Wexler,Tom Dowd,Arif Mardin という Atlantic の重鎮三人がかりのプロデュースで,曲によって追加されている豪華なストリングスや分厚いホーン・セクションは,クレジットは無いが,おそらく New York でダビングされたと思われる。
ホーンとラテン系のパーカッションが加わったファンキーな,5. Feelin' Alright で聴ける,おそらく Cornel Dupree のギターも New York でオーバーダブされたのでは・・・?
6. Dirty Old Man は,Duane Allman の "Anthology" に収録されており,Duane Allman がギターを弾いていることははっきりしているが,それ以外に Duane が参加しているのは,11. だけのようだ。1. や 9. などのスライド・ギターはおそらく Eddie Hinton で,Eddie はほかにもアコギなども担当しているはずで,ライナーには Eddie も含めた5人組が Muscle Shoals Rhythm Section の The main quintet として紹介されている。
その Eddie Hinton がソング・ライティングにも参加しているのは,3. と 10. の2曲。10. Where's Eddie は,Bonnie Bramlett の熟女バージョンが,↓ に収録されている。
● V.A. "Testifying - The Country Soul Revue" [CASUAL LOUPE009CD]
"New Routes" というアルバム全体を通して聴くと,三人がかりでプロデュースしているためか,散漫な印象を受けてしまう。良く言えば,バラエティーに富んでいるとも言えるわけだが・・・(^_^;)
2枚目のアルバムだった "Melody Fair" には,ホーン(5人編成の The Memphis Horns) やコーラス(The Sweet Inspirations など) のクレジットがあり,すべて Miami の Atlantic South-Criteria Studios で録音されたようだ。こちらも Atlantic の重鎮三人がかりのプロデュースで,"New Routes" に比べるとまとまりが感じられるが,シングルカットされた Bee Gees の "Melody Fair" の B 面が Doris Duke のカバー "To The Other Woman (I'm The Other Woman)" であることからも想像できるように,もう一つ的が絞りきれていないような印象は否めない。結局,このアルバムもたいしたセールスをあげることは出来ず,Lulu と Atco の契約が延長されることはなかった。
↓ の CD には,14. I Don't Care Anymore と 20. To The Other Woman のオリジナルが収録されている。
● Doris Duke "I'm A Loser: The Swamp Dogg Sessions and More" [KENT CDKEND 242]
"Melody Fair" で演奏をしている Rhythm Section は,The Dixie Flyers 。
'60 年代末に Sounds Of Memphis スタジオのハウス・バンドだった5人のミュージシャン(Jim Dickinson, Charlie Freeman, Mike Utley, Sammy Creason,Tommy McClure) を Jerry Wexler が引き抜いて Miami まで連れて来たわけだが,彼らが録音に参加しているアルバムとしては,↓ が紹介済み。
● Bettye Lavette "Take Another Little Piece Of My Heart" [Varese Sarabande 302 066 708 2]
● Esther Phillips "The Country Side of Esther Phillips/Set Me Free" [Collectables COL-CD-6841]
もちろん,Aretha Franklin のバックでも演奏していて,その "Spirit in the Dark" セッション時のアウトテイク "My Way" が ↓ にも収録されていた。
◎ Aretha Franklin "Rare & Unreleased Recordings from The Golden Reign of The Queen of Soul (2 CDs)" [Atlantic/Rhino 8122-79970-3]
ちなみに Aretha は,この次のアルバム "Young, Gifted and Black" で,Lulu の "Oh Me Oh My (I'm A Fool For You Baby)" をカバーしている。
The Dixie Flyers は,この後 Miami から Los Angeles へ向かい,最初のソロ・アルバムをリリースしたばかりの Rita Coolidge のツアーバンドとして雇われ,2作目のスタジオ録音にも参加することになる。
Disc 2 には,シングル盤のみでリリースされた曲や未発表だった曲が収録されている。大半が The Dixie Flyers による演奏で,こちらも聴き応え十分。
Lulu の公式サイト の Biography には,James Brown の次のようなコメントも掲載されているので JB のファンも一度聴いてみてはいかが・・・?
The first time I heard you sing, Lulu, I knew we were born in the same pond.
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2007年12月17日 21時35分
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Arthur Conley "Sweet Soul Music / Shake, Rattle & Roll" [Collectables COL-CD-7632]
1. Sweet Soul Music
2. Take Me (Just As I Am)
3. Who's Foolin' Who
4. There's A Place For Us
5. I Can't Stop (No No No)
6. Wholesale Love
7. I'm A Lonely Stranger
8. I'm Gonna Forget About You
9. Let Nothing Separate Us
10. Where You Lead Me
11. Shake, Rattle & Roll
12. I've Been Loving You Too Long (To Stop Now)
13. Love Got Me
14. A Change Is Gonna Come
15. Hand And Glove
16. Ha! Ha! Ha!
17. You Don't Have To See Me
18. Baby What You Want Me To Do
19. I'll Take The Blame
20. Keep On Talking
Arthur Conley の1枚目のアルバム "Sweet Soul Music"(1.〜 10.) と2枚目 "Shake, Rattle & Roll"(11.〜 20.) を2on1にした CD 。どちらもリリースされたのは1967年。"Sweet 〜" のほうはリマスターされた単独の日本盤 CD もあるが,"Shake, 〜" の全曲が聴けるのは,この CD だけのはず。
この CD には,All songs (1-20) produced by Otis Redding というクレジットがあるけれども,3. 7. などの Stax 録音は Jim Stewart,2. 5. などの Fame 録音は Rick Hall がプロデュースしたようだ。11. 以降の "Shake, 〜" に収録されている曲は,すべて Jimmy Johnson がエンジニアの Fame 録音で Otis のプロデュース。
2. Take Me (Just As I Am) は1966年10月3日の録音らしいのだが,やはり Spencer Wiggins よりも後に録音されたのだろうか? この Arthur Conley のバージョンは,Spencer やヒットした Solomon Burke のバージョンに比べると,少々迫力に欠けるかもしれないが・・・(^_^;)
Arthur Conley は,Sam Cooke になりたかった Otis Redding が Sam Cooke のように育てようとしたシンガー。声質や歌唱法においては,師匠である Otis よりもはるかに Sam に近い。
Arthur Conley のレパートリには,この CD に収録されている曲以外にも Sam Cooke のレパートリ(自作でないものも含む) と共通する曲がかなりある。
● "Sweet Soul Music: The Best Of Arthur Conley" [Ichiban/soul classics SCL 2105-2]
7. Let's Go Steady
10. A Whole Lotta Woman
13. Get Yourself Another Fool
20. They Call the Wind Maria
● -- & The Sweaters "Recorded LIVE in Amsterdam" [Blue Shadow WBB-003]
2. You Send Me
6. Another Saturday Night
7. Twisting The Night Away
11. Bring It On Home To Me
12. (What) A Wonderful World
14. A Change Is Gonna Come
↑ と同梱の DVD には,"Nothing Can Change This Love" をピアノ弾き語りで歌う場面も収録されていた。
◎ V.A. "Atlantic Unearthed: Soul Brothers" [Atlantic/Rhino R 77625]
4. Rome (Wasn't Built In A Day)
↑ 1967年に Fame で録音されたが未発表だった曲。
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2007年12月11日 00時12分
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2007年12月10日 00時15分
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The Ovations "Having A Party featuring Louis Williams" [POLYDOR/P-Vine PCD-1203]
1. "Having A Party" Medley
2. Your Love Is Like A Song To Me
3. Born On A Back Street
4. Touching Me
5. My Nest Is Still Warm(My Bird Is Gone)
6. You Send Me
7. Under The Banana Tree
8. Don't Look Back
9. I Can't Believe It's Over
10. A Change Is Gonna Come
11. Don't Say You Love Me
12. I'm In Love
13. Just Too Good To Be True
1973年に MGM からリリースされたアルバムに,シングル盤のみで発売されていた3曲(11.〜 13.) をボーナストラックとして追加した CD 。日本語解説(鈴木武彦) 付き。
The Ovations featuring Louis Williams と表示してあるように,ほとんど Louis Williams のソロ・アルバム。
Sam Cooke のソックリさんとして定評のある Louis Williams だが,Sam Cooke を直接カバーした曲は少なく,このアルバム中の3曲(1. 6. 10.) 以外には,MGM での前作 "Hooked On A Feeling" に ゴスペル時代のカバー "Medley: Were You There / Touch The Hem Of His Garment" があるくらい・・・?
DVD だと,"The !!! Beat Vol.6" に Otis Redding の紹介の後に歌う "Twisting The Night Away" が収録されている。
ただし,Sam Cooke 調の曲となると,このアルバム中の "Touching Me" を初めとして数え切れない・・・(^_^;)
6. You Send Me の途中,「オレは Sam Cooke じゃない。オレはオレの歌い方で歌う・・・」と言った後の歌い方も,どうしようもなく Sam Cooke ・・・。
録音は,Sounds of Memphis スタジオで Hi のミュージシャンを使って行われており,Mabon Hodges のギターがなかなかの "A Change Is Gonna Come" も悪くはないが,このアルバムのハイライトはやっぱり 1. "Having A Party" Medley 。
プロデューサである Dan Greer が,Goldwax 時代に George Jackson とのコンビで発表した "Good Times" と同様のスタジオ・ライブ風のアレンジが決まりすぎるくらいに決まっていて,素晴らしい。
● George & Greer: V.A. "The Goldwax Story vol. 2" [KENT CDKEND 225]
8. Don't Look Back は,Mick Jagger が Peter Tosh と歌っているバージョンが最近 "The Very Best Of Mick Jagger" に収録されたが,オリジナルはもちろん The Temptations 。
12. I'm In Love は,Bobby Womack 作の Wilson Pickett の曲とは,同名異曲。解説によると,11.と 12. は,Quin Ivy がらみの Muscle Shoals 録音らしい。
この CD は廃盤になっているが,Barbara & The Browns の Sounds Of Memphis 時代の録音を CD 化してくれた英 KENT が,"Hooked On A Feeling" との2on1に未発表曲も追加して CD 化してくれることを期待したい。
Louis Williams がこの後 XL からリリースした楽曲は,"Sweet Thing" [XL/Vivid VSCD-016] として CD 化されている。ただ,それ以降は日本公演を行ったりもするが表舞台からは消え,Bobby Womack のアルバムにゲスト・ボーカルとして参加したのが最後・・・?
◎ Bobby Womack "resurrection" [Pony Canyon PCCY-00686]
4. Don't Break Your Promise (Too Soon)
その曲でギターを弾いているのは,Keith Richards と Ronnie Wood で,ドラムは Charlie Watts 。Louis Williams の声は少ししか聴くことができず,主に Bobby Womack とからむボーカルは,Rod Stewart 。
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2007年12月9日 11時51分
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Past MUSIC in 2007 /
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