Charlie Whitehead "Songs To Sing: The Charlie Whitehead Anthology 1970-1976" [KENT CDKEND 261]
1. Songs To Sing
2. Put A Little Love In Your Heart 3. Raw Spitt 4. Call Me Nigger 5. The Freedom Under Certain Konditions Marching Band 6. Midnight Rider 7. Who Do They Think They Are 8. I Dig Black Girls 9. This Old Town 10. Sweet Bird Of Success 11. Excuses
12. Between The Lines 13. Predicament #3
14. That Ain't My Wife
15. I Finally Found Myself Something To Sing About
16. Shaft's Mama 17. The B.B. King 18. Help (God Help America) 19. Gazelle 20. She's All I Got 21. Let's Do It Again Parts 3 & 4
Irma Thomas のリイシュー CD "A Woman's Viewpoint" の記事を書こうと,"In Between Tears" の単独 CD や,そのリズム・トラックのほとんどを録音し直して更にギターなどをオーバー・ダビングし曲順も変更して発売された "Turn My World Around",同じ Swamp Dogg プロデュースの Doris Duke "I'm A Loser",その Swamp Dogg の "Total Destruction To Your Mind" などと聴き比べていたら,また,Swamp Dogg 関連のレアなアルバムが CD 化された。
紹介する順序が逆になってしまうが,なにしろこの Charlie Whitehead は "The Story Of Mr.Pitiful" という曲を録音しているので・・・(^_^;)
1. Songs To Sing は1970年のシングル盤で,"Dave Godin's Deep Soul Treasures" シリーズの Vol. 1 にも収録されていたディープなソウル・バラード。ちょっとしたプロテスト・ソングになっているのが時代を感じさせる。
2.〜 11. は,Raw Spitt という名義で1971年に発売されたアルバム。
英KENT のリイシューでは毎度おなじみの丁寧なライナー・ノートが付いているが,演奏しているミュージシャンに関する記述がほとんどないのは,なぜ・・・?
http://www.acerecords.co.uk/content.php?page_id=59&release=4749
この当時,Swamp Dogg は Phil Walden と組んで,スタジオとリズム・セクションを提供してもらっていて,
1969 [Canyon 7704] Doris Duke "I'm A Loser"
1970 [Canyon 7706] Swamp Dogg "Total Destruction to Your Mind"
1971 [Canyon 7710] Raw Spitt "Raw Spitt"
以上の3作は,Jim Hawkins がエンジニアを務める Capricorn Sound Studios で録音が行われ,以下のようなミュージシャンが演奏していることになっている。
Piano: Jerry (Swamp Dogg) Williams, Jr.
Guitar: Jesse (Beaver) Carr
Drums: Johnny (Duck) Sandlin
Bass: Robert (Pop) Popwell
Organ, Piano: Paul (Berry) Hornsby
Background Vocals: Jackie Avery Singers
Horns: The Manconites
つまり,Allman 兄弟が抜けた後の The Hour Glass に,Robert Popwell が加わったバンドが中心らしい。(Robert Popwell は,一般的には The Crusaders に在籍していたことなどで有名かもしれないが,Ron Wood のソロ第3作 "Gimme Some Neck"(1979) でベースを弾いていた)
AMG のデータでもそういうことになっているが,"I'm A Loser" だけは,やっぱり Roger Hawkins や Jimmy Johnson たちで,Duane Allman がリード・ギターの Muscle Shoals 録音というのが定説のようだ。ソングライターも後の2枚とは少し異なっている。
"I'm A Loser" のサウンドを原型に,そのコピーあるいはバリエーションとして Capricorn のハウス・バンド によって演奏されたのが,"Total Destruction 〜" と,この "Raw Spitt" なのだと思われる。
その "Total Destruction 〜" は,次作の "Rat On" との2on1で,CD 化されている。
7. Who Do They Think They Are でハモっているのが Swamp Dogg なので,その声が気に入った人にはオススメ。ただ,個人的にはカエルを踏み潰したようにしか聴こえないので,ちょっと苦手・・・(^_^;)
◎ Swamp Dogg "The Excellent Sides of Swamp Dogg, Vol. 1" [S.D.E.G. SDE 1940]
14. も,Raw Spitt 名義の曲(1971)。
12. 13. は,Swamp Dogg が Henry Stone と組んでいた時代(1972) に stone dogg というレーベルから発売されたシングル盤。
15. は,Amazing Charlie Whitehead という名前で Atomic Art というレーベルから出たシングル盤(1973)。
16. 以降は,1973年に Fungus 25145 として Charlie Whitehead & The Swamp Dogg Band 名義でリリースされたアルバムをそのまま CD 化したもの。
Irma Thomas "In Between Tears" が Fungus 25150 なので,ナンバーは若いがサウンドとしてはこちらのほうがよほど新しい・・・というより "In Between Tears" のほうが古いわけだが,このあたりの話は後日また改めて・・・。
16. と 21. は,シングル盤としても発売されていて Charlie Whitehead の声が聞こえるし,18. でも歌っているが,そのほかはインストルメンタル曲。
21. Let's Do It Again Parts 3 & 4 も,Marvin Gaye 風のエロ・ファンクなので,この CD の前半のようなサザン・ソウルを期待して聴くと,がっかりしてしまうかもしれない・・・(^_^;)
こういうレアなアルバムを CD 化してくれる英KENTには日ごろから感謝の念が絶えないわけだけれども,とうとう Goldwax 時代の Spencer Wiggins が再発されるというので,めでたいことだと喜んでいたら,今度は,オーストラリアの AIM から,Lattimore Brown がリイシューされるらしい。
"Otis Is Gone" が CD でも聴けるようになるのは,非常にありがたい。
http://www.aiminternational.com/new_releases.htm
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2006年3月15日 11時13分
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