ニックネーム:Mr.Pitiful
タイトルの "R 'n' S & B" は "ROCK 'n' SOUL & BLUES"。 "+ c" は, 最近聴き始めた Country Music 。
2006年03月04日(土)
The Soul-Stirring Gospel Sounds
Lou Rawls "The Soul-Stirring Gospel Sounds Of The Pilgrim Travelers featuring Lou Rawls" [EMI/Mighty Quinn MQP1102]

1. Did You Stop To Pray This Morning
2. Motherless Child
3. Sweet Chariot
4. That's Heaven To Me
5. Poor Pilgrim Of Sorrow
6. Walking In The Light Of The Lord
7. If He Holds Your Hand
8. Stand By Me Father
9. Wade In The Water
10. Jesus, Be A Fence Around Me
11. Didn't It Rain
12. Please Let Me Be The First To Know
13. Count On Me
14. Trust Me
15. 'til The Last Leaf Shall Fall

1962年のアルバムを2005年にボーナス・トラック(12.〜15.)を追加して CD 化したもの。
Pilgrim Travelers の名前も使われているが,Kylo Turner や Keith Barber は脱退したあとで,ほとんど Lou Rawls のソロ・アルバム。
http://www.mighty-quinn.net/Current.html

1962年の2〜3月に行われた3回のセッションによって録音され,セッションごとのデータも掲載されていて,4. 10. には Arranged by Sam Cooke,8. 9. はArranged by Sam Cooke & J.W. Alexander というクレジットがある。
3. Sweet Chariot はゴスペル・スタンダードだが,Sam Cooke は RCA での3枚目の LP で取り上げたことがあり,"Swing Low, Sweet Chariot" として CD 化されたこともある。


Rene Hall がギターを弾きながらバンド・リーダー的な役割を果たし,Cliff White がギター,Ray(mond) Johnson がピアノ,ドラムの Sharkey Hall が Edward Hall と同一人物らしいということで,翌年の Sam Cooke の名作 "Night Beat" との共通点が感じられるサウンドの曲も含まれている。
このアルバムを聴いた Sam が,Billy Preston のブルージーなオルガンを加えて,ゴスペルではなく R&B のスタンダードを歌うというアイデアを思いついた可能性も・・・?
ちなみに,Lou Rawls がコーラスを歌ってヒットした "Bring It On Home To Me" や "Having A Party" は,この一ヵ月後のセッションで吹き込まれている。


Billy Vera のライナー・ノートによると,1962年には a vogue for combining Pop and R&B with Gospel があり,このアルバムはその流れに乗って Ben E.King,Chuck Jackson,Jerry Butler などの流行歌手の仲間入りをしようと企画されたが,それほど売り上げは伸びなかったらしい。

そのライナーで,初めて気付かされたのは,8. Stand By Me Father のセキュラー・バージョンを Junior Parker が歌っていたということ。
◎ Junior Parker "Junior's Blues: The Duke Recordings (Vol. 1)" [MCA MVCM-397]
8. Stand By Me
Herman Parker と,自作のようなクレジットがあるが,完全なパクリ (^_^;)
1961年に Black Singles で11位とヒットしているので,Sam Cooke も聴いていたはずだが・・・。
同じ Duke 所属のシンガーでは,Bobby Bland に Sam との接点があり,ゴスペルっぽいブルースを歌っていたのは有名だが,Junior Parker にはほとんどゴスペル臭が感じられなかっただけに,ちょっと意外だった。

ちょうど 「ブルース&ソウル・レコーズ 68号」付録の "SAM-thing You Got" で,VJ 時代の Soul Stirrers のバージョンが紹介されたことでもあるし,その サム・クック特集号を買って,オリジナルの The Soul Stirrers @SAR,Junior Parker,Lou Rawls などのバージョンと聴き比べてみるとおもしろいかも・・・?


11. Didn't It Rain は,Sister Rosetta Tharpe のバージョンを参考にして録音されたらしい。
その Sister Rosetta Tharpe は,Etta James のヒロインであり "Complete Modern And Kent Recordings" でも "Strange Things Happening" と "That's All" という2曲をカバーしていたこともあって気になっていたところ,タイミングよく中古ショップで↓を発見して入手。
◎ Sister Rosetta Tharpe "The Gospel Of The Blues" [DECCA/MCA B0000533-02]
15. Didn't It Rain
Gospel と Pop を結びつけたシンガーとして Sam Cooke の先駆者のような存在。
'50年代初めにはストレート・ブルースを歌ったということでゴスペル・サークルから非難され,一時的にヨーロッパに逃げ出したこともあったらしいが,'60年代に入ると Gospel と Pop の融合が進んで受け入れられるようになり,第一線に復帰している。
ちょうど誕生日がいっしょ(もちろん誕生年は違うが)だったこともあってさらに興味がわき,廉価盤のボックスセット↓を購入して聴いてみたいと思っている今日この頃であります。
○ Sister Rosetta Tharpe "The Original Soul Sister (4CDs)"
2006年3月4日 12時07分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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