Various Artists "Paint It Blue: The Bluegrass Tribute to The Rolling Stones" [CMH CD 8843]
1. Sympathy For The Devil 2. Brown Sugar 3. It's All Over Now 4. Jumpin' Jack Flash 5. Under My Thumb 6. Wild Horses 7. Tumbling Dice 8. Angie 9. Honky Tonk Women 10. You Can't Always Get Want You Want
Bluegrass のバンドによる Rolling Stones のカバー集。アルバム・タイトルも "Paint It Black" ではなく "Paint It Blue" になっている。
Country のミュージシャンによるストーンズ・カバー集 "Stone Country" が,かなりロックっぽいアレンジで,カントリーの有名なアーティストがストーンズの曲をただ歌っているだけ・・・という印象だったのに対して,このアルバムでは,演奏しているのはほとんど無名のミュージシャンのようだが,ドラム・レスで,アコースティックなバンジョー,ギター,マンドリン,ドブロなどが中心の,完全にブルーグラスのサウンド。
ピュアなストーンズ・ファンからすればゲテモノの類いかもしれないが,ストーンズの音楽にもカントリーやブルーグラスの要素が全く含まれていないわけではないので,"Let It Bleed" から "Exile On Main St." あたりの,Gram Parsons が影響を与えていた時代が好きな人には気に入ってもらえるかもしれない。
同じようなタイトルのストーンズ・カバー集はもう一枚あるが,"Paint It, Blue" と途中に "," が入っている。
Various Artists "Songs of The Rolling Stones: Paint It, Blue" [House Of Blues 51416 13152]
1. You Can't Always Get What You Want - Luther Allison (1937-1997)
2. Tumbling Dice - Johnny Copeland (1937-1997)
3. (I Can't Get No) Satisfaction - Junior Wells (1934-1998)
4. Wild Horses - Otis Clay (1942- )
5. Honky Tonk Women - Taj Mahal (1942- )
6. Sway - Alvin Youngblood Hart (1963- )
7. Ventilator Blues - Clarence "Gatemouth" Brown (1924-2005)
8. Beast Of Burden - The Holmes Brothers (Wendell Holmes 1943- )
9. Under My Thumb - Lucky Peterson (1964- )
10. It's All Over Now - Bobby Womack (1944- )
11. Midnight Rambler - Larry McCray (1960- )
12. Heart Of Stone - Joe Louis Walker (1949- )
13. Moonlight Mile - Alvin Youngblood Hart
こちらの Blue はもちろん Blues の意味で,数あるストーンズのカバー集の中では最もオーソドックスで格調の高いアルバムになっている。
1997年に録音されており,リリースされた時点で Luther Allison と Johnny Copeland が亡くなっていて,This recording is dedicated to the memory of two great blues legends .... とライナーに書かれている。その後,Junior Wells や Gatemouth Brown も亡くなっているように,歌っているアーティストには Rolling Stones よりキャリアの長い年上のシンガーが多く,サブ・タイトルに "This Ain't No Tribute" とあるのもうなずける。ちなみに,ミックやキースは1943年生まれ。
バックで演奏しているミュージシャンも豪華で,最後の入院の直前に収録されたという Johnny Copeland の "Tumblin' Dice" でスライド・ギターを弾いているのは Derek Trucks。娘の Shemekia は最初で最後の,父親との共演となった。
チェスのトラディショナルなブルースのように聴こえる Junior Wells "(I Can't Get No) Satisfaction" のバックのギターは,ベテランの Bob Margolin 。Taj Mahal の "Honky Tonk Women" は,自身のドブロと James Cotton のハーモニカのみによる演奏。Gatemouth Brown "Ventilator Blues" のバックの Dobro Guitar は Sonny Landreth 。
Holmes Brothers "Beast of Burden" では,おなじみのゴスペル風のコーラスが素晴らしいし,Joe Louis Walker "Heart Of Stone" や Otis Clay "Wild Horses" のサザン・ソウル風のアレンジもお気に入り。
"It's All Over Now" だけ Jagger / Richards の作品ではなく,それを作者である Bobby Womack が歌うというのは,ちょっと反則技のような気がする。ただし,オリジナルな作者による歌や演奏が必ずしもベストではない・・・ということを示す格好のサンプルかも・・・(^_^;)
逆に言えば,その他の曲の中にはストーンズよりも本物っぽくてストーンズらしく聴こえるバージョンも無いわけではない・・・?
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2008年1月14日 08時40分
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