『楽SOUL』 佐野勝明 [楽ソウル]
素晴らしい本です。こういうのが欲しかった。
初っ端から Johnny Adams や Billy Young の "Let Them Talk" について書かれているので,シングル・コレクターの道に足を踏み入れる気のさらさら無い身にとっては,目の毒だが・・・(^_^;)
「ソウルはシングル盤を聴かなきゃお話にならない」という命題を否定するつもりはないけれども,この本の構成(DEEP SOUL 45 pp.4-197,CD Selection pp.198-367) そのものが何よりも雄弁に物語っているような気もするし,もうしばらくすれば,これに iTunes などのデジタルなミュージック・ファイルの情報が追加されるのでは・・・?
巻末には,「レビュー・シングル # 収録 CD (LP)」として,レビューされたシングル曲が収録されている CD のリストが掲載されているが,もちろん,まだまだ CD 化されていない曲は数多くある。
また,CD 化されている曲でもシングルのバージョンとは異なるものがあったりするのだけれども,一方で,当時未発表だった曲で CD だけでしか聴けない曲も徐々に増えてきている。
メディアにこだわらず音楽そのものを楽しもうとすると,コスト・パフォーマンスが悪く面倒なシングル盤よりは,CD 化されるのを座して待っているという他力本願ではあっても,CD の方がありがたい・・・(^_^;)
どうも,水をかけるようなことばかり書いてしまったが,この本の内容そのものは非常に素晴らしいと思う。
この本の著者の,30年近くにも渡る「ディープ・ソウル」に対する熱い思いが手に取るように感じられる。
税込みで ¥3,780 という値段は,その「思い」に比べれば,申し訳ないくらい安い。
シングル・コレクターの方々はもちろん,「ディープ・ソウル」の世界を CD でちょっと覗いてみたいと考えているファンにもオススメの本でした。
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2008年4月4日 22時19分
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