ニックネーム:Mr.Pitiful
タイトルの "R 'n' S & B" は "ROCK 'n' SOUL & BLUES"。 "+ c" は, 最近聴き始めた Country Music 。
2007年11月04日(日)
Make It Funky!
V.A. "Make It Funky! (メイク・イット・ファンキー!)" [Sony Pictures TSDD-37306]

2004年4月27日に New Orleans で行われたコンサートの模様を中心に,N.O. の音楽や文化について簡潔に分かりやすく説明してくれるインタビューや過去の映像なども収録してある素晴らしい DVD 。

ちょうど,ブルースへのトリビュート・コンサートを DVD 化した "Lightning in a Bottle" の New Orleans 版にあたるが,アチラが劇場で公開され DVD 化も早かったのに比べると,コチラの扱いはちょっと軽すぎるように思う。内容的には全く遜色はないと思うのだが・・・。

コンサートの出演者は,以下の通り。
Irvin Mayfield,Kermit Ruffins,Troy Andrews,Dirty Dozen Brass Band,Big Sam's Funky Nation,Monk Boudreaux,Allen Toussaint,Jon Cleary,Irma Thomas,Lloyd Price,Ivan Neville,Earl Palmer,Bonnie Raitt,The Neville Brothers,Walter Washington,Snooks Eaglin,George Porter,Jr.,Keith Richards ...

コンサート以外にインタビューのみで登場するのは Ahmet Ertegun や Cosimo Matassa など,こちらも充実している。

Allen Toussaint は John Cleary との連弾を皮切りに,Irma Thomas,Lloyd Price,Bonnie Raitt などのバックでピアノを弾いているし,"Fortune Teller" や "Working in the Coalmine" などを歌って大活躍している。

Keith Richards が歌っているのは,Fats Domino の "I'm Ready" 。Snooks Eaglin の直後の出演というのはちょっと荷が重いような気もする (^_^;) が,ボーカルもギターもなかなか快調で,出来としては上の中くらい・・・(甘い?)。
KEITH RICHARDS - I'm Ready
http://www.youtube.com/watch?v=Sdt8IFiKjO0

後ろでギターを弾いているのは,Johnny Adams のバッキングでおなじみの Walter "Wolfman" Washington で,もう一本のギターは Danny "Kootch" Kortchmar 。Walter Washington はソロで Robert Parker の "Barefootin'" を歌い,ジミヘンばりに歯弾きを披露している。ベースは,Willie Weeks 。
Steve Jordan といっしょにドラムを叩いているのは,なんと Earl Palmer 。鼻に酸素吸入のチューブを付けているのが痛々しいが,スティックさばきは衰えていないようだ。
その Steve Jordan や ピアノの Ivan Neville など,バンド仲間がバックアップしてくれていることも,キースがリラックスできている原因か?
コンサートでは "The Things That I Used To Do" も歌ったらしい。それも聴いてみたいが・・・。


アメリカでは2005年に DVD 化されていたのだけれどもリージョン1固定で,日本盤がなかなか発売されず,やきもきしていたところ,やっと見ることができただけに感激もひとしお。
New Orleans の音楽への入門用としても最適だと思うのに,最近発売されたガイド・ブック ↓ に掲載されていないのは何故・・・?

■ 『ニューオーリンズ・ミュージック・ガイド・ブック』 (P-Vine BOOks)
http://www.amazon.co.jp/dp/4860202163/

せっかくコメントをいただいたのに申し訳ないが,『フォーク・ミュージック U.S.A.』(鈴木 カツ監修) とこの本が並んでいると,どうしてもコチラを手にとってしまう・・・(^_^;)
『フォーク・ミュージック』 の方はほとんど未踏の世界なので,これ以上,手を広げるのはさすがにツライ。

DVD "Make It Funky!" が紹介されていないのは玉に瑕だが,それを除けば,この 『ニューオーリンズ・ミュージック・ガイド・ブック』 は,素晴らしい内容の本です。

「主要スタジオ・ミュージシャン人名録」(pp. 268-271) には,Sam Cooke のバックで演奏したことのあるミュージシャンがかなり含まれていて,Sam Cooke と New Orleans Music の深いつながりを改めて認識させられた。

Earl Palmer: Drums,John Boudreaux: Drums,June Gardner: Drums,Chuck Badie: Bass,Frank Fields: Bass,Edgar Blanchard: Guitar,Red Tyler: Saxophone,Melvin Lastie: Trumpet 。

そして,この「人名録」にはリスト・アップされていないけれども,忘れてはならないのが Harold Battiste, Jr. で,彼はピアニストとしてだけでなくソング・ライターとして,曲も Sam Cooke に提供していた。
2007年11月4日 10時17分 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(0) |
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