ニックネーム:Mr.Pitiful
タイトルの "R 'n' S & B" は "ROCK 'n' SOUL & BLUES"。 "+ c" は, 最近聴き始めた Country Music 。
2007年02月16日(金)
A Perfect Stranger
Marianne Faithfull "A Perfect Stranger: The Island Anthology (2 CDs)" [Island 314 524579-2]

Disc 2:
1. Ballad Of The Soldier's Wife
3. Boulevard Of Broken Dreams 4. Yesterdays 5. Strange Weather 6. Gloomy Sunday 7. Hello Stranger 8. As Tears Go By
9. A Perfect Stranger 10. Conversation On A Barstool 11. A Waste Of Time 12. Isolation 13. Blazing Away
14. When I Find My Life 15. Times Square

16. Ghost Dance

http://music.barnesandnoble.com/search/product.asp?z=y&EAN=731452457929&itm=2

Lucinda Williams の新作 "West" の日本語解説(赤尾美香)で引用されているインタビュー中に,「私自身はハル(・ウィルナー)が手掛けた作品にそれほど詳しかったわけではないけれど,マリアンヌ・フェイスフルの『ストレンジ・ウェザー』を聴いた時にイケるかもしれないと思ったわ。あのアルバムは,フォークやブルースをベースにしていたけれど,成熟した女性の資質が備わっていたから。私は,成熟しているけれどヒップなアルバムが作りたかったの」という,Lucinda の発言があった。
この Marianne Faithfull の Island レーベル時代(1979〜95)のアンソロジー Disc 2: 3.〜 8. が,その "Strange Weather" のセッションで収録された曲(6. は当時未発表)。タイトル曲は,Tom Waits / Kathleen Breenan の作品。
ほかにも,1. と 9.〜 15. を,Hal Willner がプロデュースしていた。

その Hal Willner という名前にはなじみが無かったのだけれども AMG で調べると,この Marianne Faithfull や Lou Reed のアルバムで出会っていたし,最近でも,ハリケーンのチャリティー・アルバムの中では最も素晴らしいと思っている "Our New Orleans" の一部の曲をプロデュースしていた。

この "The Island Anthology" の Disc 1 に収録されている名盤 "Broken English"(1979) は,昔 LP で所有していた記憶があるが,"Strange Weather"(1987) はアナログでは聴いた覚えが無く,たとえ聴いていたとしても当時は,この「成熟した女性」の暗くて深い情念が込められた歌は理解できなかっただろう。今でも・・・かもしれないが (^_^;)

Lucinda の新作に参加し,この "Strange Weather" でもギターを弾いている Bill Frisell の名前は,Norah Jones が歌う "Wild Horses" で演奏しているギタリストとして,頭の片隅に残っていた。
Marianne Faithfull のバックでは "As Tears Go By" を演奏しているが,この Bill Frisell のようなミュージシャンにとって,ストーンズ・ナンバーは素材としてどのように評価されているのか,非常に気になる。

次作にあたる "Blazing Away"(1990) も,Hal Willner のプロデュースで,例によって中古ショップで手頃な値段のものが入手できた。
タイトル曲(13.) 以外はライブ録音(14. 15.) で,Bill Frisell は参加していないが,Dr. John と Garth Hudson や Fernando Saunders などが,バンドのメンバー。
どうやらこの時期の Marianne Faithfull は「フォークとブルース」よりもシャンソンを歌いたかったらしく,ロック的なビート感覚から意識して遠ざかろうとしていたようだ。ドラムはほとんど目立たず,ドラム・レスの曲も多い。
Garth Hudson のアコーディオンにもシャンソンの香りが漂っている。
ストーンズには "Back Street Girl" というシャンソン風の曲があるけれども,Marianne Faithfull は Fernando Saunders のソロ・アルバムで,その曲をデュエットしているらしい。

9.〜 12. は,"Blazing Away" のタイトル曲と同時期にスタジオで録音されているが,当時は未発表だった曲。
ドラムを叩いているのは,後に The X-pensive Winos に参加する Charley Drayton で,そのハードなビートが Marianne Faithfull のお気に召さなかったことが,リリースされなかった原因か?
9. A Perfect Stranger (M.Faithfull / F. Saunders) は,このアンソロジーのタイトルに採用されているほど素晴らしい曲なのに・・・(^_^;)


16. Ghost Dance は Patti Smith の曲で,プロデューサは Don Was とキース。Don Was がベースを担当して,キース,ロニー,チャーリーというバンドで演奏されている。


Hal Willner の仕事を AMG で調べていると,サントラ "Short Cuts" も彼がプロデュースしていた。

7. Hello Stranger も,Doc Pomus / Mac Rebennack の作品。
2007年2月16日 22時29分 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(0) |
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