Swamp Dogg と Pete Carr
Swamp Dogg の Discography については詳細なサイトがあり,そちらを参考にさせていただきました m(_ _)m
JERRY WILLIAMS, JR. / SWAMP DOGG DISCOGRAPHY
http://www11.brinkster.com/groovies1/Swamp.html
Jerry Williams, Jr. という名前で singer, songwriter, A&R man, talent scout などとして New York など北部で活動していた人物が,Otis Redding に憧れて1969年ごろから南部に拠点を移し,Swamp Dogg という名前で singer や producer として残した作品のうち,1972年ごろまでのセッションに必ず参加していたのが,Pete Carr 。
ベースやドラム,キーボードなどのメンバーには多少の移り変わりがあるけれども,Pete Carr だけは,Swamp Dogg にかなり気に入られていたようだ。ただし,クレジットされている名前は,Pete (Beaver) Carr, Jesse (Beaver) Carr, Jesse Carr など,いろいろ。
アルバム単位では,次のような LP がある。
1969 Doris Duke "I'm A Loser" [Canyon 7704]
1970 Swamp Dogg "Total Destruction To Your Mind" [Canyon 7706]
1970 Raw Spitt "Raw Spitt" [Canyon 7710]
1970 Sandra Phillips "Too Many People In One Bed" [Canyon 7712]
1970? Irma Thomas "In Between Tears" [Fungus 25145]
1971 Doris Duke "A Legend In Her Own Time" [Mankind 200]
1971 Z.Z. Hill "The Brand New" [Mankind 201]
1971 Freddie North "Friend" [Mankind 204]
1971 Swamp Dogg "Rat On" [Elektra 74089]
1972 Swamp Dogg "Cuffed, Collared & Tagged" [Cream 9009]
はっきりとクレジットが確認できないものもあるが,Swamp Dogg が自身のアルバムで起用していることからも,この時期のプロデュース作には Pete Carr が間違いなく参加していると思われる。もちろん,それらしいギターの音も聞こえる。
Irma Thomas "In Between Tears" のリリースは1973年だが,録音はこの頃のはず。
カエルを踏み潰したような声で,慣れるまでは耳障りにしか聞こえないであろう,Swamp Dogg のソロ・アルバム以外は,サザン・ソウルの名盤として,一定の評価を得ている作品ばかり。
いずれの LP も,2on1やボーナス・トラックが追加されたかたちで CD 化されている。
● Doris Duke "I'm A Loser: The Swamp Dogg Sessions and More" [KENT CDKEND 242]
ミュージシャンなどのクレジットは,↓ のほうがはっきりしているかもしれない。↓ に追加されている Patti LaBelle & The Bluebelles(Nona Hendryx, Sarah Dash) は,New York 録音(1969) で Pete Carr は参加していないが・・・。
○ Doris Duke "Swamp Dogg Presents Doris Duke and Patti LaBelle and the Bluebells" [S.D.E.G. 1956]
◎ Swamp Dogg "The Excellent Sides of Swamp Dogg, Vol. 1" [S.D.E.G. SDE 1940]
↑ "Total Destruction 〜" と "Rat On" の2on1。
◎ Swamp Dogg "The Excellent Sides of Swamp Dogg, Vol. 2" [S.D.E.G. SDE 1946]
↑ "Cuffed, Collared 〜" と "Gag A Maggott" の2on1+1曲。後半の "Gag A Maggott" には Pete Carr は参加しておらず,Steve Alaimo がエンジニアで共同プロデュースの TK Studios, Miami 録音。
● Irma Thomas "Two Phases Of Irma Thomas" [S.D.E.G. 1963]
● Charlie Whitehead "Songs To Sing: The Charlie Whitehead Anthology 1970-1976" [KENT CDKEND 261]
↑ Raw Spitt などというニック・ネームは,ありがた迷惑でしかないと思うが・・・(^_^;)
◎ Sandra Phillips / Bette Williams "Swamp Dogg's Southern Soul Girls" [KENT CDKEND 288]
↑ 後半の Bette Williams はシングルしか残されていないシンガーだが,こちらにも Pete Carr が参加しているようだ。
● Z.Z. Hill "The Brand New Z.Z. Hill (+ Bonus Tracks)" [S.D.E.G. SDEG 1951]
◎ Z.Z. Hill & Freddie North "The Brand New Z .Z. Hill / Friend - Freddie North" [ace CDCHD 532]
これらのアルバムで聴ける Pete Carr のプレイには決定的な名演というものは無いが,一人でリズムとリードのパートを2トラック演奏しているような曲もあり,この Swamp Dogg のセッションで鍛えられたことが,後の大活躍につながっているような気がする。
LP をリリースするまでにはいたらなかったが,Arthur Conley も Swamp Dogg のプロデュースで録音した作品がある。
● Arthur Conley, Bobby McClure & Eddie Floyd "Swamp Dogg presents Three Sweet Soul Music Kings" [S.D.E.G. SDEG 1967]
↑ Pete Carr が参加しているのは,Arthur Conley の7曲だけ。当時のセッションには,Johnny Sandlin のプロデュースで,Eddie Hinton がストリングスのアレンジをした "God Bless" という曲もあるが,この CD には収録されていない。
アナログ盤だが,日本のみでリリースされた,"God Bless" も含めた8曲入りのミニ LP がある。
◎ Arthur Conley "One More Sweet Soul Music" [P-Vine PJP-122]
◎ Brooks O'Dell "I'm Your Man: The Anthology 1963-1972" [Kent CDKEND 296]
↑ 去年リリースされたこの CD には,当時 Swamp Dogg によって録音された未発表曲が7曲も収録されており,それらにも Pete Carr が参加しているようだ。
冒頭にリンクを貼った Swamp Dogg の Discography によると,次のようなアルバムでも Pete Carr のクレジットがあった。
○ Ruby Andrews & Gloria Lynne "Swamp Dogg presents: The Boss Ladies of Soul" [S.D.E.G. 1965]
↑ 後半の Gloria Lynne だけ。
○ Lightnin' Slim "High & Low Down" [Excello 8018]
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2009年7月28日 21時05分
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