『地には平和を』 小松左京 著,早川書房 刊
1. 地には平和を 2. 終りなき負債 3. 易仙逃里記 4. 釈迦の掌 5. 蟻の園 6. コップ一杯の戦争 7. 失格者 8. 時の顔 9. ホクサイの世界 10. お茶漬の味 11. 紙か髪か
1961年に SF マガジン・東宝株式会社 共同主催で行われた「第1回 空想科学小説コンテスト」で選外努力賞を受賞した「地には平和を」(初出時は「地には平和」) が SF 同人誌である「宇宙塵」に掲載されたあと,「SFマガジン」(2. 3. 5. 7. 8. 10.),「別冊サンデー毎日」(4.),「NULL」(6.),「新刊ニュース」(9.),「オール読物」(11.) に掲載された作品を集めて,1963年に発行された,小松左京の処女短編集。
さすがにリアルタイムで読んでいたわけではなく,→ は,十年ほど前にヤフオクで入手した初版本。「あとがき」には「文学的的統」などというお粗末な誤植が残っている。当時の早川の校正者はいったい何をしていたのか・・・? もちろん,著者校正もあったはずだが・・・(^_^;)
一部の作品に「不適切な表現」が含まれていたため,長い間そのままの形で復刊されることはなかった(角川文庫版は内容が異なる) が,2003年に,新風舎という出版社から文庫本として発売されたことがある。その際,新たに「文庫版あとがき(小松左京)」や,「解説」として「第1回 空想科学小説コンテスト」の選考委員による講評(安部公房,円谷英二,田中友幸など) と「大衆文学時評(吉田健一)」が付け加えられていた。
□ 『地には平和を』 (新風舎文庫)
いろいろ問題のあった出版社で既に倒産してしまっているためか,最近,追悼出版の一つとして発行された ↓ に収録されている「小松左京フィクション総解説」(日下三蔵) のリストからは,抜け落ちていた。
□ 『小松左京---日本・未来・文学、そしてSF』 (文藝別冊,KAWADE 夢ムック)
『ウィキペディア』に記事があるし,多少プレミアが付いているけれどもアマゾンにも出品されているくらいなので,その内,気が付かれると思うが・・・。
日下三蔵さんのような上手の手からも水が漏れることはあるのだから,こんな匿名のブログに書いている内容が誤解・曲解や事実誤認・認識不足を含んでいたとしても,笑って許していただきたい・・・m(_ _)m
日下三蔵さんご本人から,以下のようなコメントをいただきました。
「文藝別冊」のリストはスペースの都合で「初刊本」と「再編集本」のみを対象にしており、初刊本をそのまま文庫化した「文庫版」は載せておりません。新風社文庫の『地には平和を』はハヤカワ・SF・シリーズの文庫化という扱いになるため載っていないわけです。ご賢察いただければ幸いです。
そうですよね。日下三蔵さんほどの人が,ご存じないわけがないですよね。申し訳ございませんでした・・・m(_ _)m
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2011年11月27日 10時00分
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