山田正紀 『イリュミナシオン 君よ,非情の河を下れ』 (早川書房 刊)
連休中に読もうと,久しぶりに単行本を発売当日に購入したのだが,案の定,挫折・・・(^_^;)
もう・・ね,思考回路が膠着してしまって,柔軟性が全く無くなってしまっていることを,改めて,実感・・・(T_T)
大好きな作家の一人・・・というより,小説家としては最も好きな人で,一応,発売された単行本・新書・文庫についてはコンプリートしているはず・・・。最近の単行本については積読状態のものが多いが・・・(^_^;)
一般的には,テレビの2時間ドラマで松下由紀主演の 『おとり捜査官・北見志穂』 シリーズの原作者として知られていると思うが,この新作は 「ハード SF 」 !
帯の文句は,
> 人類の理解を超越した侵略者との戦いをランボーの詩に乗せて華麗に奏でる幻想ハード SF !
> ランボーの詩に隠された,時空を凌駕する秘密を,使徒パウロが,エミリー・ブロンテが,ヴェルレーヌが読み解く。
好きなんですよね,こういうのが・・・(^_^;)
後書きは,「この作品は,『ハイペリオン』 に刺激されて書きはじめたのですが」 という言葉で始まっていて,ダン・シモンズのそのシリーズが好きな人なら無条件でオススメですが・・・。
アルチュール・ランボーなどという名前からは久しく遠ざかっていたのだけれども,最近出会ったのは,『ボブ・ディラン自伝』 (pp. 357-8)
「同じころ,こうしたことに加えて,スージーに教えられてフランスの象徴派の詩人,アルチュール・ランボーの詩を読むようになった。これも大きなことだった。そして,『わたしはべつのだれかである』という題の彼の書簡を知った。」
「わたしはべつのだれかである」 は 「私とは一個の他者なのである」(宇佐美斉 訳) という『見者の手紙』の一節。
「これも大きなことだった」とあるが,その直前に書かれているもうひとつの「大きなこと」は,ロバート・ジョンソンとの出会い。
ランボーとロバート・ジョンソンがボブ・ディランの中で出会ってひとつになる・・・。天才が天才を呼ぶというのは,こういうことなんでしょうね。
ボブ・ディランの作品の中には,ランボーの『イリュミナシオン』からの直接的な影響がうかがえるものもあるらしい。
その 『ボブ・ディラン自伝』 を読み始めるきっかけは,『ロックを生んだアメリカ南部』 でした。
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2009年9月24日 20時55分
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