ニックネーム:Mr.Pitiful
タイトルの "R 'n' S & B" は "ROCK 'n' SOUL & BLUES"。 "+ c" は, 最近聴き始めた Country Music 。
2009年04月05日(日)
Little Willie John "Later KING Sessions"
Little Willie John "The Later KING Sessions: Heaven All Around Me" [ace/KING CDCHD 1221]

1. (I'm Afraid) The Masquerade Is Over 2. Every Beat Of My Heart 3. Until Again My Love 4. Inside Information 5. Take My Love (I Want To Give It All To You) 6. Big Blue Diamonds 7. My Baby's In Love With Another Guy 8. My Love Will Never Change 9. Mister Glenn 10. Doll Face 11. Heaven All Around Me 12. Don't Play With Love 13. She Thinks I Still Care 14. Come Back To Me 15. Half A Love 16. Without A Friend 17. (I've Got) Spring Fever 18. Bill Bailey 19. Come On Sugar 20. Now You Know 21. Like Boy, Like Girl 22. I Wish I Could Dry 23. Don't You Know I'm In Love 24. Rock Love

英 ace からリリースされている KING 時代の Little Willie John の編集盤のうち,3枚目の CD。
◎ "The Early KING Sessions" [ace/KING CDCHD 846] -2002
◎ "The King Sessions 1958-1960" [ace/KING CDCHD 1061] -2005

スローなバラードからダンサブルなジャンプ・ナンバーまでどんなタイプの歌もそつなくこなすことができ,華麗な節回しと絶妙なタメ・ツッコミを駆使して,溢れんばかりの感情を込めて歌う・・・あぁ,歌が上手いというのはこういうことを言うのだな・・・と素直に納得させられるシンガー。

Johnny Adams がカバーしている "Now You Know" などは,ドラムとベースにシンプルなピアノとギターが加わっているだけというバンドをバックに,コーラスもストリングスもホーンもなしで,「歌」だけで聴かせてしまう。この Little Willie John の「歌」に比べると,さすがの Johnny Adams も,年齢や体調を考慮しても聴き劣りがしてしまうほど・・・。
ただ,その声質だけは,塩辛いのを通り越して刺々しささえ感じられる。やはり,その性格が表れているのだろうか?

Sam Cooke とは,Little Willie John が家族と組んでいた The United Five というゴスペル・グループ時代からの付き合いで,Sam had a lot of respect for the way Willie presented his music, too. (p.334 "Dream Boogie" Peter Guralnick) だったそうだ。
Little Richard のバック・バンドとして結成され,後に Sam Cooke のバックを務めることになる The Upsetters を,Little Willie John も his own road band として雇い,ツアーをしていたことがあったらしい。
その The Upsetters 以外にも New Orleans のミュージシャンとの交流があり,Cosimo's Studio でも録音している。
しかし,この CD のライナーによると,1961年夏の Cosimo's Studio でのセッションは King の許可を得ずに行われたため Syd Nathan が費用を払わず,The tapes were never delivered to King, and were almost certainly recycled or destroyed at source. ・・・(T_T)
その時のセッション・メンバーは,Roy Montrell, Harold Battiste, James Booker, Clarence Ford, Peter "Chuck" Badie, Lee Allen, Rufus Gore, Melvin Lastie, Grady Gaines and Herb Hardesty で,Willie was cutting like Nat King Cole. だったそうだ。ぜひとも聴いてみたい・・・。後に,殺人罪で収監中一時的に出所したときに Capitol によって録音された「幻」のセッションは「幻」ではなくなったが,こちらのテープはコピーなどが残っていないのだろうか?
● "Nineteen Sixty Six: The David Axelrod & HB Barnum Session" [Kent CDKEND 305] -2008

この CD のライナーノートには,収監中に Little Willie John が Syd Nathan と交わした手紙の内容なども紹介されている。身から出た錆とはいえ,刑務所の中で Little Willie John がどんな気持ちで過ごしていたかを考えると,涙を禁じえない。



この CD は,シングル盤としては,King 5503 "(I've Got) Spring Fever" から収録されている。前の CD "The King Sessions 1958-1960" は,King 5394 "Sleep" / "There's A Difference" で終わっていたのだけれども,ネット上のディスコグラフィによると,その2枚の間に3枚のシングルがリリースされていたことになっている・・・?
○ King 5428 "Walk Slow" / "You Hurt Me" - 1960
○ King 5452 "Leave My Kitten Alone" / "I'll Never Go Back On My Word" - 1961
○ King 5458 "I'm Sorry" / "The Very Thought Of You" - 1961

"Walk Slow" はチャート上(Pop Singles: 48, Black Singles: 21) にも登場しているのに,なぜかこの CD には収録されていない。5452 の "Leave My Kitten Alone" は,1959年の King 5219 の再発らしいのだが・・・?
5503 の B 面 "Flamingo" や,いくつかあるインスト曲が CD に収録されていないことについては,ライナーに説明されていたが,上記3枚のシングルについては何も触れられていない・・・? ぼくが読み落としているだけ・・・?
ほかに LP only の曲もいくつかあるので,それらの CD 化もお願いしたい・・・m(_ _)m

例によって,手持ちの CD から,曲目リストを作ってみた。→ LW_John.xls

◎ "28 Big Ones" [King 28CD-4111] -2000
↑ は値段も安く収録曲数も多いのでお買い得のようだが,手持ちの CD では2曲目 "All Around The World" で音飛びがある。キズなどは全く見えないのでプレス・ミスか? 音がユレる曲もあってあまりオススメできないが,珍しい曲が収録されている点では貴重。
2009年4月5日 10時45分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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