Charles Brown "I'm Gonna Push On!"
Charles Brown "I'm Gonna Push On! - Live at Mosebacke with Hjartslag" [Stockholm Records RBD 200]
1. Teardrops From My Eyes (Rudy Toombs)
2. Black Night (Charles Brown/Jessie Mae Robinson) / Please Don't Drive Me Away (Charles Brown/Jesse Ervin)
3. Trouble Blues (Charles Brown)
4. Please Come Home For Christmas (Charles Brown/Gene Redd)
5. (I Love You) Just The Way You Are
6. Bad Bad Whiskey (Eddie "Gip" Noble)
7. I'm Gonna Push On (Charles Brown)
8. I Wanna Go Back Home To Gothenburg (Charles Brown/Amos Milburn/Johnny Vincent)
9. I'll Do My Best (Charles Brown?)
Charles Brown が1979年の4月に Mosebacke Etablissement という Stockholm のクラブで録音したライブ・アルバム。
そのクラブには Proffessor Longhair, J.B. Hutto, Memphis Slim, Jimmy Rogers, Albert King なども出演したことがあるそうだ。
バックで演奏している Hjartslag(a はウムラウト記号付,スウェーデン語で「心拍,鼓動」の意味) は地元のバンドだが,Norway と Sweden を2週間かけて回ったツアーの最後に録音されているためか,Charles Brown との息はぴったり合っている。
8. I Wanna Go Back Home To Gothenburg は,Amos Milburn とデュエット[1959, ACE 561] した 'I Wanna Go Home' と ’Bring It On Home To Me’ のメドレーで,歌い始めに Charles Brown は ’You know Sam Cooke stole this number from me.’ と語っている。
ただ,Sam Cooke が 'Bring It On Home To Me' を録音するとき,彼は Charles Brown にちゃんと声をかけて,セッションでピアノを弾いて欲しいと頼んだのだそうだ。セッション当日,Charles Brown が Sam の頼みより優先して出かけたのは,競馬場だった。(p.p. 393-5 "Dream Boogie" Peter Guralnick)
このアルバムでも Charles Brown はその話をしていて,続いて父親の葬儀の際に Sam Cooke に資金援助を申し出されたことも語っている。細かいニュアンスまでは分からないが,Sam Cooke 本人に対して悪い感情は持っていないけれども Sam の死後に著作権を管理している連中に対しては不満があったようだ。
表題の CD のライナーノート(Jonas Bernholm) には Ray Charles の次のようなコメントが引用されているくらい,当時の Charles Brown はお金を稼いでいた。
”I used to sing like Charles Brown and Nat King Cole because they were making money... I wanted to make money too. So I tried to copy them." Ray Charles
もちろん,Sam Cooke が Charles Brown や Nat King Cole に憧れた理由も Ray Charles 同様に MONEY だったのだろう。
Sam がカバーした Charles Brown の曲も 'I Wanna Go Home' のオリジナルも収録された編集盤 CD ↓ がある。
● Charles Brown "All-Time Classic Hits & R&B Chart Hits-1945-61: The Cool Cool Blues Of …" [Jasmine JASMCD 3030/1] -2012
このアルバムをプロデュースし,ライナーも書いている Jonas Bernholm という人物 については以前,当ブログでちょっと 話題になったことがある。
'70年代に R&B や Gospel の中古レコードの通信販売もしていた人物で,インターネット上でほとんど何でも買えるようになった現代とは違い,アメリカで録音された中古レコードを Sweden 経由で購入するという時代もあった。
Sweden のお隣の Norway でも SOUL/R&B はポピュラーで,1967年に行われた Stax/Volt のヨーロッパツアーで映像として残されているのは,↓ 。
◎ Various Artists "STAX/VOLT Revue - Live in Norway 1967" [Concord DVD 7030]
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2013年12月1日 20時21分
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Sam と Ray が共通してポップの世界に持ち込んだのは,ゴスペルの熱狂でした。