ニックネーム:Mr.Pitiful
タイトルの "R 'n' S & B" は "ROCK 'n' SOUL & BLUES"。 "+ c" は, 最近聴き始めた Country Music 。
2011年12月11日(日)
The Very Best Of Sam Cooke
Sam Cooke "The Very Best Of Sam Cooke" [Camden/Sony Music 88697846762]

1. You Send Me (S.Cooke)
2. (I Love You) For Sentimental Reasons (Derek Watson / William Best)
3. Teenage Sonata (Jeff Barry)
4. Only Sixteen (S.Cooke)
5. Wonderful World (S.Cooke / Herb Albert / Lou Adler)
6. Cupid (S.Cooke)
7. Having A Party (S.Cooke)
8. Twistin' The Night Away (S.Cooke)
9. Little Red Rooster (Willie Dixon)
10. Driftin' Blues (Brown / Moore / Williams)
11. Get Yourself Another Fool (Tucker / Haywood)
12. Bring It On Home To Me (S.Cooke)
13. Nothing Can Change This Love (S.Cooke)
14. Love Will Find A Way (S.Cooke)
15. Chain Gang (S.Cooke)

例の ボックス・セット は,いったいどれくらい日本に入ってきているのだろう?
「初回出荷限定盤」だったはずなのだが,現時点でもまだ 英アマゾン では,In stock.
http://www.amazon.co.uk/RCA-Albums-Collection-Sam-Cooke/dp/B005APT72M/
米アマゾンでもアマゾン自体にストックはないが出品されていて,現時点の最安値なら,送料込みでも$45(今のレートなら¥3,500くらい) 程度で入手できるようだ。

ただし,相変わらず,発売元のはずの LegacyRecordings.com には,何の情報もない・・・・?
http://www.legacyrecordings.com/artists/sam-cooke
↑ のサイト内の Sam Cooke のページでトップに表示されているのは,↓ の CD。
◎ "Playlist: the very best of Sam Cooke" [RCA/Legacy 88697 61987 2]

表題の CD は EU 盤で,米盤より収録曲が1曲(15.) 多い。ただし,"Playlist" には,ライナーノートが PDF で収録されていて,2種類の壁紙がダウンロードできるようになっている。
収録曲そのものは何の変哲もないが,取り柄は,高音質であること。
RCA から最初のシングルとしてリリースされた 'Teenage Sonata' の高音質バージョンは,多少珍しいかもしれない・・・?

イントロの「ウォウォウ・・・」は明らかに Sam Cooke のスタイルなのだが,'Teenage Sonata' のソングライターは Jeff Barry。後に,Ellie Greenwich とパートナーを組み,Phil Spector とのトリオなどで書いたヒット曲は数知れない。
◎ V.A. "Wall Of Sound: The Very Best of Phil Spector 1961-1966" [Phil Spector Records/Legacy 88697 61294 2] -2011
↑ の収録曲の内,Jeff Barry が関わっているのは,
2. Da Doo Ron Ron 3. Be My Baby 4. Then He Kissed Me 6. Baby, I Love You 9. Wait Til' My Bobby Gets Home 14. A Fine, Fine Boy 18. Not Too Young To Get Married 19. River Deep, Mountain High

つまり 'Teenage Sonata' は,The Ronettes 'Be My Baby' や Ike & Tina Turner 'River Deep, Mountain High' の共作者が,そのキャリアの初期に書いた曲(最初のチャート・ヒット) ということになる。
この曲が録音された RCA での最初のセッションについて,Sam Cooke の2種類の伝記本には,当然どちらにも記述があるが,内容は,かなり異なっている。
『Mr.Soul サム・クック』 (ダニエル・ウルフ 著,石田泰子・加藤千明 訳)
□ "Dream Boogie : The Triumph of Sam Cooke" by Peter Guralnick

Daniel Wolff によると,この曲はあらかじめ RCA からの最初のシングルとして決められていたもので,Sam 自身は気に入っておらず,無理やり歌わされた(pp. 244-)・・・ということなのだが,Peter Guralnick の取材によると,"He(=Sam Cooke) loved the song," said Jeff Barry, ...(pp. 319-)。
こんな風に,二つの伝記本には小さな相違がかなりある。書かれた時期や取材の量,また,Daniel Wolff がある一定の意図を持って主観的に記述を進めているのに対して,Peter Guralnick はできるだけ客観的に事実を積み重ねていくような書き方をしていることから考えると,Peter Guralnick 本のほうが正確なようにも思えるが,客観よりも主観の方が「真実」を表している・・・ということも有り得るし・・・。
気になる人は,ぜひ,二冊の本を手にとって読み比べていただきたい・・・m(_ _)m
コピーで満足するのではなく,オリジナルに触れることが大事です。


この 'Teenage Sonata' には,Sam のボーカル・トラックを流用したレゲエ・バージョンがあり,Youtube にアップされていた。Sam の声が,バックのサウンドに全く違和感なく溶け込んでいることに驚かされる。
sam cooke - teenage sonata - rare reggae studio 1 sample @ Youtube
http://www.youtube.com/watch?v=Fs_NOoXl66E




今までに Sam Cooke の命日にアップした記事は,以下の通り。
Charles Brown "Driftin' Blues: The Best Of Charles Brown" [Collectables COL-5631]
V.A. "Kings Of The Gospel Highway: The Golden Age of Gospel Quartets" [Spirit Feel Shanachie 6039]
Johnny Copeland "The Crazy Cajun Recordings" [Edsel EDCD 581]
Arthur Conley "Sweet Soul Music / Shake, Rattle & Roll" [Collectables COL-CD-7632]
Lou Rawls "I Can't Make It Alone: The Axelrod Years" [Stateside/EMI 7243 8 64080 2 0]
Sam Cooke "Ain't That Good News (Hybrid) [SACD]" [ABKCO 98992]
2011年12月11日 09時22分 | 記事へ | コメント(4) | トラックバック(0) |
| Past MUSIC in 2011 / CDs of Sam Cooke |
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ほんと長い間このブログを続けていただいて有難いです。
ボックスCDの初回限定ってのも元々怪しいと思ってましたが、あまりに売れるもんで増産しているんではないでしょうか(^。^;)
ユニオンも国内販売では頑張ってたので多くの方が手に入れられたようです。

しかし、興味深いのは双方の伝記の'Teenage Sonata'に関する違いですね。
僕もギュラルニックの方の見解が正しいように感じます。ダニエル・ウルフの方は小説的に少し脚色しているのかもしれませんね。

一つお聞きしたいことがあります。
ライブ告知のポスターで、"July 4th 1963"にパラマウント・シアターでサムとオーティスが並んでいるものがあるんですが、Facebookにその画像を添付したところ、同じものを持ってる方が、「このライブは本当は行われてなくて作られたものだと思う」。と言われました。
確かに伝記(ウルフ)には、この頃はヴィンセントの死亡などで空白な期間のようなんですけど。。。
ご存知でしたら教えて頂きたいです_(._.)_
それはおそらくニセモノでしょう。
1963年7月と言えば,Otis はまだシングルを数枚リリースしたばかりですからね。それで,Sam Cooke と並ぶ・・・というのは,考えられません。
2011年12月11日(日) 22:06 by Laughing_Sam
"Our Uncle Sam (Erik Greene,Trafford Publishing,2005)"が、Sam Cookeの伝記本の決定版と思います。

D.Wolf、P.Guralnick、の本が、どこまで真実なのかは、この本を読めば、自ずから判断できると思います。是非、一度、手に取ってみてください。
その本は,気にはなっているんですが・・・。
身内にしか見えない部分もあるとは思いますが,客観性という点ではどうしても不十分なところがあるような気もするし・・・。
Kindle 版並みの価格でペーパーバック版が購入できるようになれば,入手したいと考えております。
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