ニックネーム:Mr.Pitiful
タイトルの "R 'n' S & B" は "ROCK 'n' SOUL & BLUES"。 "+ c" は, 最近聴き始めた Country Music 。
2010年11月06日(土)
『読書会』 山田 正紀・恩田 陸
『読書会』 山田 正紀・恩田 陸 著 (徳間文庫)

山田正紀は,デビュー作『神狩り』(1974) が「SFマガジン」に掲載されたのを読んでから,ず〜っとファン。その続編『神狩り2』が2005年に発行され,最近文庫化されている。
恩田陸は,本書の単行本を読んで興味を持つようになり,『光の帝国 常野物語』の「大きな引き出し」に泣かされた。

この『読書会』には,ほかに笠井潔や萩尾望都がゲストとして参加し,司会進行役として牧眞司,三村美衣,日下三蔵が加わっている。
文庫化の際に「打ち上げ大放談 SPECIAL」が追加され,解説を書いているのは大森望。

取り上げられている本は,半村良『石の血脈』『岬一郎の反抗』,I・アシモフ『鋼鉄都市』『はだかの太陽』,アーシュラ・K・ル・グィン《ゲド戦記》,沼正三『家畜人ヤプー』,小松左京『果しなき流れの果に』,山田正紀『神狩り』,S・キング『呪われた町』『ファイアスターター』,萩尾望都『バルバラ異界』,恩田陸《常野物語》。

中では,半村良『石の血脈』(1971) と小松左京『果しなき流れの果に』(1966) が,大好きな作品。どちらも40年ほど前に書かれた小説だが,現代でも十分通用する内容の,時代を超えた傑作だと思う。


本書の「あとがき」で,山田正紀は 「ぼくはなにしろ歳をとって頭が硬くなってしまっている。目も弱った。若いころに比べて本を読む力はかなり衰えているのではないかと思う。」(p.382) と書いているのだが,そんな「頭が硬くなってしまった」作家の小説を読むのがつらくなってしまっている,ぼくの頭の硬さは,何と表現したらいいのだろう・・・(T_T)
■ 山田正紀 『イリュミナシオン 君よ,非情の河を下れ』 (早川書房 刊)

最後にはとうとう,「山田さん,もう自虐ネタでウケを狙うの,禁止です(笑)。」(p.369) と,編集者に言われてしまうほど,山田正紀の発言には,「自虐ネタ」が多い。中でも,↓ の発言は身につまされた・・・(^_^;)
「オヤジが良くないのは,自分が高級だと思っているところだよね。動物化して気楽に生きている子供や妻たちより,自分はエライことを考えていると思っている。しょせん,おなじレベルなのにね。」(p.229)
2010年11月6日 09時42分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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