ニックネーム:Mr.Pitiful
タイトルの "R 'n' S & B" は "ROCK 'n' SOUL & BLUES"。 "+ c" は, 最近聴き始めた Country Music 。
2010年03月14日(日)
Wilson Pickett "Funky Midnight Mover"
Wilson Pickett "Funky Midnight Mover: The Atlantic Studio Recordings 1962-1978 (6 CDs)" [Rhino RHM2 07753]

トラブル・メーカーで性格の悪い嫌われ者だったが,人一倍寂しがり屋で「愛」に飢えていた人間だったにちがいない。そうでなければ,あれほど美しいラブ・ソングを,あんなに切なく歌うことができなかったはずだ。
「歌」を聴いて泣きたくなることはあっても,踊りたくなったことはないので,'Land Of 1000 Dances' のようなダンス・ナンバーよりも,'Back In Your Arms','I'm Sorry About That','I'm In Love' などのバラードに思い入れが強い。やはり性格がひねくれていた Bobby Womack との共同作業に傑作が多いのは,「類は友を呼ぶ」というやつか・・・?
それにしても,ぼくの好きなシンガーやミュージシャンにはどうしてこんなに「マトモ」でない人間が多いのだろう・・・(^_^;)

表題のアルバムには,そんな Wilson Pickett が,最も活躍していた Atlantic 時代の作品を中心に収録されている。すでに CD 化された楽曲も多く,コンプリート集でもないが,さすが Rhino Handmade と賞賛したくなるようなボックス・セットになっている。収録曲のリストは,→ WPonAtl.xls
Rhino にもまだ在庫があるようだが,ぼくは ↓ で入手。
Warner Music Direct

収録されているアルバムのうち,CD 化されて手元にあるのは,↓
◎ "If You Need Me" [Double L/Vivid VSCD 080]
 日本盤 CD で,なぜか 'It's Too Late' を除く10曲入り。'If You Need Me' で演奏しているのは,James Jamerson, Benny Benjamin などの Funk Brothers だが,ヒットしたのは Solomon Burke のカバー・バージョンだった。
◎ "In The Midnight Hour" [ATLANTIC/RHINO R2 71275]
◎ "The Exciting Wilson Pickett" [ATLANTIC/RHINO R2 71276]
◎ "The Wicked Pickett" [ATLANTIC 7567-80280-2]
◎ "The Sound Of Wilson Pickett" [WARNER PIONEER 20P2-2380]
● "I'm In Love (+4)" [east west japan AMCY-937]
● "I'm In Love" [Collectables COL-CD-6334]

 表題のボックス・セットに収録されているのは,モノラル。'I'm In Love' や 'I've Come A Long Way' などのスローなバラードはステレオ・バージョンのほうがお気に入り。
◎ "The Midnight Mover" [Atlantic/Collectables COL-CD-7769]
● "Hey Jude" [MMG AMCY-67]
◎ "In Philadelphia" [east west japan AMCY-938]
◎ "Don't Knock My Love" [Atlantic/Collectors' Choice CCM-2063]

ボックス・セットの収録曲で,↑ の CD に含まれていないのは,
Disc I:
 4.My Heart Belongs To You 5. Let Me Be Your Boy
 The Falcons のあと,Correc-Tone というレーベルから最初にリリースしたソロ名義のシングル。
Disc III:
 18. Woman Likes To Hear That (George Jackson)
 "Hey Jude" のセッションで録音されているが,この曲だけ次の,未 CD 化である "Right On" に収録。
 24. Mini-Skirt Minnie
 Not on LP のシングルだが,↓ のベスト編集盤などに収録済みだった曲。
 ● "A Man And A Half (2 CDs)" [ATLANTIC/RHINO R2 70287]
Disc IV:
 2. Hey Joe 3. She Said Yes 4. Sweet Inspiration 5. Steal Away 6. Funky War 7. You Keep Me Hanging On 10. Groovy Little Woman 11. This Old Town 12. It's Still Good 13. Sugar Sugar 14. Lord Pity Us All
 MP3 などのデジタルなデータとしては購入可能だが,未 CD 化の LP "Right On" の曲。2. 3. 7. 13. は,ベスト編集盤などに収録されていたが,未だにデジタルなファイルに抵抗のある身としては,まとめて聴けるようになったのはありがたい。2. Hey Joe だけ Fame Studios で,その他は Criteria Studios, Miami で録音されている。Fame 録音は,personnel unknown となっているが,時期(1969/05) からすると,Fame Gang による演奏か? Criteria では,3.〜 7. が Cold Grits,10.〜 14. が Muscle Shoals Rhythm Section + Eddie Hinton というクレジットがある。
 8. Now You See Me, Now You Don't 9. Cole, Cooke & Redding
 これも Not on LP のシングルだが,9. は,ベスト編集盤などで聴くことができた名曲で,Nat King Cole, Sam Cooke, Otis Redding に捧げられている感動作。
Disc V:
 11. One Step Away 12. Funk Factory 13. Love Dagger
 11. 12. は,Atlantic での最後のシングル(1972) となった曲。13. は Erva というレーベルからリリースされたシングル(1977) で,その間 Wilson Pickett は,RCA に所属していた。
 14. Time To Let The Sun Shine On Me 15. Who Turned You On 16. Dance You Down 17. Dance With Me 18. She's So Tight 19. The Night We Called It A Day 20. Hold On To Your Hiney 21. Groovin' 22. Lay Me Like You Hate Me 23. A Funky Situation
 14.〜 23. は,Atlantic 傘下の Big Tree からリリースされた "A Funky Situation" というアルバム。1978年の Fame 録音で,Rick Hall がプロデュースしているが・・・。
Disc VI:
1. Hello Sunshine (Alternate Version Without Overdub)
2. Pray For The Rain (Take 1-Scratch Vocals)
3. Groovy Little Woman (Take 12-Alternate Version Without Overdub) 4. Let It Come Naturally 5. Believe I'll Shout (Gospel Jam)
6. Get Me Back On Time, Engine Number 9 (Takes 1 & 2)
7. Rock Of Ages 8. Many Roads To Travel
9. I Hope She'll Be Happier With Him
10. Heaven 11. Can't Stop A Man In Love (Alternate Version) 12. If You Need Me (2nd Version) 13. Don't Forget The Bridge
14. International Playboy (2nd Single Version)
15. Talk Jive 16. I'll Be There
17. Groove City 18. Superstar
 4. 5. は,"I'm In Love" のボーナス・トラックとして CD 化されていたが,"Right On" のセッション(Criteria) の曲だった。

2010年3月14日 21時18分 | 記事へ | コメント(6) | トラックバック(0) |
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2010年08月03日(火) 21:06 by リョンファン
ピティフルさんお久しぶりです。

レビュー読んでピケットBOX買いました。

オーティスとアレサとソロモンバーグとサム&デイブのもまたこーゆーBOX出てくれたらいいのに。

歌詞カードついて国内盤も出てほしいです。

ピケットの録音はフェイムギャングありますかね?
フリーマンブラウンの手癖のタム廻しまくりが聞こえないので確信がもてません汗

アイファウンドトゥルーラブが大好きです笑

ピケットの歌も演奏もなんか凄いです。

またお邪魔します。
この Box Set に掲載されているデータが正しいとすれば,Wilson Pickett のバックで Fame Gang が演奏している可能性があるのは,本文中にも書きましたが,’69年5月20日に Fame Studios で録音されたことになっている 'Hey Joe' だけだと思われます。
この曲で,ジミヘンばりにギターを弾きまくっているのは,Travis Wammack でしょうか・・・?
2010年08月04日(水) 20:40 by リョンファン
ピティフルさん。

ヘイジョーの音はなんか全体の音のバランスとドラムが他のフェイムギャングの録音と比べたらなんか全然違って聞こえるんですよ汗

ピティフルさんの耳にはどー聞こえますかね?

暑いので体調崩されませんように。
ですから,あくまでも「可能性」ということで・・・(^_^;)

ドラムについては,Fame の公式サイトによると,Jesse Boyce が叩くこともあったようです。"Solid Gold From Muscle Shoals" の LP にも,Freeman Brown にしては・・・ という曲がありませんでしたか・・・?
The Fame Gang - The Third FAME Rhythm Section
http://www.fame2.com/studiosmusicians3.html
2010年08月05日(木) 03:15 by リョンファン
可能性でしたね汗

おぉフェイムギャングにも何種類かメンツのパターンがあったんですね汗
ソリッドゴールド…聴いたことないです泣

誰のアルバムですかね?

ヘイジョーのギターはトラビスウーマックの可能性ですか…気にして聴いてみます♪

"Solid Gold From Muscle Shoals" は,Fame Gang 名義の唯一の LP です。
◎ Fame Gang "Solid Gold From Muscle Shoals" [SKAO 4200] -1969
http://www.bsnpubs.com/capitol/fame.html
↑ を聞いたら,Fame Gang に対するイメージは確実に変化するでしょう・・・(^_^;)
残念ながら,CD 化されておりません。

シングル・コレクターではないので未聴ですが,Fame Gang 名義のシングルもあり,LP と シングルでもかなり印象が異なるそうです。
○ Fame Gang 'Grits And Gravy' / 'Soul Feud' [Fame 1458]- 1969
○ The Fame Gang 'Turn My Chicken Loose' / 'Twangin' My Thang' [Fame 1471]
Soulful Kinda Music - Label Discographies - Fame
http://www.soulfulkindamusic.net/fame.htm
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